朝鮮王朝の歴史の中で特に有名な高官といえば、鄭道伝(チョン・ドジョン)、金宗瑞(キム・ジョンソ)、成三問(ソン・サムムン)、趙光祖(チョ・グァンジョ)、朴文秀(パク・ムンス)の5人である。その人物像を見てみよう。 時代劇にも登場した3人 ◆鄭道伝(チョン・ドジョン) 〔1342~139…
朝鮮王朝の1592年というと朝鮮出兵であった。豊臣軍が攻めてきた年だ。そのときの王は、14代王・宣祖(ソンジョ)だった。それまでの13代目までは、すべて国王の正室から生まれていて、正統的な王位継承者なのだが、宣祖は側室から生まれた子供だったので立場が弱かった。 朝鮮出兵での明暗 朝鮮王朝は大変厳しい…
チョン・イルが主役を演じて2019年2月11日からSBSで放送された時代劇『ヘチ(原題)』の評判がいい。韓国時代劇が好きな人の間でも「とても面白い」という意見が多く寄せられている。 母は淑嬪・崔氏 『ヘチ』のキャッチフレーズは、「最も低いところから始まった一番輝かしい王位継承物語」だ。実際、『ヘチ』…
韓国時代劇といえば、厳しい境遇の中で苦労しながら努力して成長する女性主人公を描いた傑作が多い。そんな作品の主人公となっていた女性の中から、とても有名な5人をピックアップしてみよう。 最初にこの3人 ◆仁粋(インス)大妃 〔1437~1504年〕 7代王・世祖(セジョ)の長男・懿敬(ウィギョン)の妻。…
張禧嬪は仁顕(イニョン)王后を呪詛した疑いをかけられて死罪になりました。不可解なのは淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏です。彼女のことを、ドラマ『トンイ』で描かれたような明るいイメージの女性だと想像すると、ちょっと違います。 果たして動機は? 1694年には淑嬪・崔氏を毒殺しようとした事件…
朝鮮王朝では国王が絶対的な権力者であったが、実は国王以上に目立っていた王妃が何人もいた。それは、元敬(ウォンギョン)王后、貞熹(チョンヒ)王后、仁粋(インス)大妃、明聖(ミョンソン)王后、純元(スヌォン)王后の5人だった。 朝鮮王朝前期の3人 ◆元敬(ウォンギョン)王后 〔1365~1420年〕 3…
1701年8月に仁顕(イニョン)王后が亡くなります。彼女は1694年に王妃に復位しましたが、7年で世を去りました。最後の1年半はずっと病床にいて起きられない状態が続きました。仁顕王后が亡くなった直後に、「張禧嬪が呪い殺すための儀式をしていた」と淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏が自ら粛宗(スクチョン)に…
朝鮮王朝の518年間には27人の国王がいたが、在位が一番長かったのは52年間の21代王・英祖(ヨンジョ)だった。その一方で、在位があまりにも短い王が何人もいた。そのうちの5人を選んでみた。 朝鮮王朝前期の3人 ◆定宗(チョンジョン) 〔1357~1419年〕 2代王。在位は1398~1400年。初代…
粛宗(スクチョン)と淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏の出会いの背景には派閥闘争がからんでいました。当時、政治的に西人(ソイン)派と南人(ナミン)派が激しく争っていました。その中で、西人派は仁顕(イニョン)王后を支持し、南人派は張禧嬪を後ろで支えました。 粛宗の気持ちが急に変化 仁顕王后が追放されたこと…
朝鮮王朝の法律に沿って国王が決定したように、王妃もまた厳格な法を適用されて決められていた。それだけに、王妃を廃妃にするのは容易ではないのだが、実際には多くの王妃が廃妃になっている。 同情を集めた廃妃 廃妃となった主な王妃を見ていこう。 不運なのは、夫がクーデターで王位を追われたことで廃妃になったケー…