こだわりのイタリアスーツを颯爽と着こなし、クールな表情を浮かべている。そんな韓国系イタリア人、ヴィンチェンツォ・カサノ(ソン・ジュンギ)が韓国社会の巨悪と戦う痛快復讐劇『ヴィンチェンツォ』。最終話が配信された今でも連日Netflixの総合TOP10入りを果たしている。
『愛の不時着』『梨泰院クラス』をはじめとし昨年から続く、韓ドラブームの中でも「今、一番見るべき作品」とドラマ通を唸らせる1作だ。
イタリアマフィアの顧問弁護士をしていたという経歴を持つヴィンチェンツォは、マフィアの‘やりかた’で時に冷酷に事を運ぶものの、実は人情味に溢れ、時にお茶目で可愛らしい面も覗かせる。そんな人物を魅力的に演じたソン・ジュンギは、本国ではトップ俳優だが、本作で日本の認知と人気がさらに上昇した。
オペラ鑑賞が趣味のヴィンチェンツォだけあって、ドラマで流れるOST(オリジナル・サウンドトラック)もクラシックの名曲やそれをモチーフとした楽曲たちが次々と登場する。ヘンデル作曲のオペラ『クセルクセス(セルセ)』のアリア「オンブラ・マイ・フ」を韓国の実力派クロスオーバーグループLA POEM(ラ・ポエム)のメンバーでカウンターテナーのチェ・ソンフンが歌唱するほか、モーツァルト作曲の『レクイエム』から「ラクリモーサ【涙の日】」(同じくLA POEM歌唱)、BGMとしてはマスカーニ作曲のオペラ『カヴァレリアルスティカーナ』の間奏曲が様々なアレンジで収録されている。オリジナル楽曲『Adrenaline』は新人歌手のAaliaがイタリア語で、人気アイドルMAMAMOOのソラが英語で歌唱する2バージョンがリリースされるなど随所にこだわりが込められている。OSTを聴いて、今一度ヴィンチェンツォの世界観を堪能するのはいかがだろう?
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