続いて注目すべき点は憑依演技だ。11、12話でインボムは叔父オ・ソンシク(キム・デゴン)の怨霊退魔に参加した。オ・ソンシクの怨霊は、これまでインボムが憑依された怨霊よりも長くて強力な恨みを持っていた。ヨンファはそんな怨霊の複雑な感情を繊細に描き出してキャラクターを完成させた。オ・ソンシクの鬱憤と怒りを加減なく表に出したり、甥であるインボムの名前が聞こえた瞬間の切ない感情まで表現して俳優として一段と成長した姿を見せた。
また、後悔と悲しみが入り混じった涙の演技も好評を得た。インボムと祖母はたった二人だけの家族だが、インボムに霊媒する力があるという理由で互いに誤解したまま背を向け合って生きてきた。 しかし、ソンシクが殺害されたという事実が判明し、二人の間の感情が解消された。ヨンファは祖母に対するインボムの感情を吐露する演技で視聴者の胸を熱くさせた。幼い頃に祖母に苦しめられた悲しみと恨み、祖母を無視した過去に対する後悔、葛藤が解消されたが、祖母の死でこれ以上一緒にいることのできない懺悔の気持ちまでキャラクターの幅広い感情の変化を的確に表現して涙の演技を完成させた。