株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング研究機関『SHIBUYA109 lab.(読み:シブヤイチマルキューラボ)』は、around20(15歳~24歳)と定義する600人の女性を対象に2020年のトレンド調査を行いました。WEBで実施したアンケート調査(以降「SHIBUYA109ガールズ調査」)の結果をお知らせします。
【SHIBUYA109ガールズ調査】実施期間:2020年10月 対象者: around20(15〜24歳)女性 N=600
今年は「ヒト部門」「アーティスト部門」「ドラマ・番組部門」「コスメ・スキンケア部門」「ファッション部門」「カフェ・グルメ部門」の6部門に加え、2020年のコロナ禍ならではのトレンドとして、番外編「おうち時間トレンド大賞2020」を設け「おうち時間の過ごし方部門」「おうちカフェ部門」で大賞を決定しました。ノミネート一覧については、12名の高校生・大学生とSHIBUYA109 lab.で選定いたしました。
【ヒト部門】第7世代お笑い芸人がTOP3に!
面白さだけじゃない「負の感情を生まない」令和のお笑いに注目
第1位に選ばれたのはお笑い芸人の「EXIT」。見た目はチャラいけど真面目というギャップと、コンビ仲が良いことも人気の秘訣です。また兼近さんは、若者がもやもやしていることを代弁し、りんたろー。さんは美意識が高いなど、それぞれに対して共感できるポイントも多いようです。
第2位は2019年のM-1グランプリでも優勝した「ぺこぱ」。“相手を否定しないツッコミ”は、新しさも感じつつ、負の感情を生まないことが魅力です。
第3位は「四千頭身」。動画配信アプリで公開され、今年大ヒットした瑛人さんの楽曲、「香水」のカバーも話題になり、注目を集めました。
「ヒト部門」はSNSを中心に話題となった人物を対象としています。1位から3位まで、第7世代のお笑い芸人が席巻する結果となりました。2019年後期ごろから、TikTokなどを中心としたSNSでの活動で、若者との接点が増加したことが大きな理由です。また、接点が増えただけではなく、お笑いのネタや、彼らがSNSで発信しているメッセージに共感していることもポイントです。今の若者は「みんなが違って当たり前であり、違いを認め合う」という多様性に対する受容度が高く、誰かを貶めたり、傷つけるようなことに対する抵抗感が強いのが特徴です。そういった価値観が、ランクインしたお笑い芸人の芸風やSNS上にも表れていることから、このような結果となったと考えられます。
【アーティスト部門」邦人アーティストが活躍!トレンド曲はTikTokしか勝たん
昨年に引き続き邦人アーティストの活躍した年となりました。
第1位に選ばれたのはオーディションプロジェクト「Nizi Project」により結成されたグローバルガールズグループ「NiziU」。プレデビュー曲「Make You Happy」は、縄跳びダンスが話題となりました。
第2位は男性シンガーソングライター「瑛人」。「香水」が大ヒットし、有名人たちがカバーするなど、二次創作が楽しまれました。
第3位は2人組の音楽ユニット「YOASOBI」。デビュー曲「夜に駆ける」がTikTokで話題になりました。
ランクインしたアーティストの共通点は、TikTokが起源となりトレンドになっていることです。楽曲を使用したダンスや歌ってみた動画を中心とした投稿が広がり、より多くの若者に波及しています。今年の若者トレンドにおけるTikTokの存在感は非常に大きく、楽曲だけでなく、人や言葉など多くのトレンドが生まれました。グループインタビューでも、コロナ禍のおうち時間増加によりTikTokへの接触が増加したという若者も多く聞かれています。
【ドラマ・番組部門】家族みんなで楽しめるコンテンツが人気。“推しが尊い”コンテンツは欠かせない
第1位はアーティスト部門にもランクインした「NiziU」のメンバーを決めるオーディションプロジェクト「Nizi Project」。
動画配信サービスだけでなくTVで放映がされていたことで、若者だけでなく、幅広い世代が夢中になったのではないでしょうか。
この2~3年でアイドルオーディション番組から結成されたグループは若者からの注目を集めており、“推し(=応援する人)”が成長していく過程を見ることで親近感が生まれ、応援意欲へと繋がっています。
彼らの応援したい気持ちからくる消費意欲は非常に高く、この「応援消費」は今の若者の消費価値観の特徴のひとつとなっています。
第2位の「鬼滅の刃」は、アニメだけでなく、原作である漫画、映画も話題となりました。
話のテンポの良さや個性が立ったキャラクターが魅力となり、普段アニメや漫画と接していない若者もハマったという声を多く聞きました。
第3位は上白石萌音さんと佐藤健さんが主演の「恋はつづくよどこまでも」。胸キュンシーンが満載なことに加え、佐藤健さんの公式LINEも、ドラマ放映中に話題となりました。まるで佐藤健さんと付き合っているかのようなメッセージが送られてくるサービスは、”彼氏みが強い”と、ハマった若者が多くみられています。
今年は自宅の家族とリビングでのTV視聴が増えたという声が多く聞かれており、家族で楽しめるコンテンツが多くランクインしました。そして若者には重要な“推し”の活躍を存分に楽しめるコンテンツであることが共通点となっています。
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