【韓国映画特集】『82年生まれ、キム・ジヨン』を見て男性はどこまで気づくのか

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10月9日から日本で公開されている映画『82年生まれ、キム・ジヨン』。韓国のベストセラー小説を映画化した作品で、日本でも大変な話題になっている。この映画を男性の視線から見ると、どう映るのだろうか。

 

感情を揺さぶられた場面
映画『82年生まれ、キム・ジヨン』を見始めてから、セリフの1つ1つを聞き漏らさないように集中した。他の映画を見る場合とは気持ちの込め方がまるで違った。それほど、登場人物が話す言葉にこの映画の重要さが注ぎ込まれていると思った。
この映画は韓国社会で女性が背負う負担や重苦しさを描いているのだが、女性であれば誰もが感じていたことばかりだとしても、男性には気づかなかったこともたくさんあった。
おそらく、そのことに一番気づいたのは、キム・ジヨンの夫であるデヒョンを演じたコン・ユ自身であったことだろう。この映画の制作発表会のときにコン・ユはこう語っていた。
「シナリオを初めて読んだときには、家族のことを思い、かなり泣きました。特に母のことが多く思い出され、電話をかけて『子供を育てるときに苦労したでしょ』と声をかけました」

こうして、コン・ユが演じながら気づいたことを、私(康熙奉)も映画を見ながら気づかされていった。ただ、2つの疑問が残り続けていた。
1つは、なぜデヒョンはたった1人で精神科を受診したのだろうか。妻のジヨンと一緒に行くべきではないか、と。
もう1つは、突発的に他人に成り代わってしまうという症状がすでに出ていたのに、ジヨンと一緒になぜ実家に行ったのかということだ。夫の実家に行ったことでデヒョンの母親がショックを受け、さらに問題がこじれていったのではなかったのか。
映画は監督たちが最善のレベルで制作し、観客はそれを味わう立場だ。ありのままを受け取って、自在に考えていけばいい。つまり、私が感じた疑問は私自身のものであり、同じ男性でも違う見方があるだろうし、ましてや女性であればまったく違う意見が出るかもしれない。
しかし、私はこの疑問にこだわっていて、映画を見終わった後もずっと考えていた。結論を出す問題でもないので、いまだに考えている。
映画の中で一番感情を揺さぶられたのは、ジヨンの症状を知って悩み苦しんだジヨンの母が、夫に対して不満を爆発させたときだ。夫は息子のために漢方薬を持ってきたのだが、ジヨンの母はその漢方薬を激しく投げつけたのであった。

ジヨンの母はキム・ミギョンが演じていた。大好きな女優であり、彼女が迫真の演技を見せたことで忘れられない名場面となった。
それにしても、映画を見ていて痛感したのは、女性が社会から受ける限りない重圧に対して、男性は相変わらず多くを気づかないのだろう、ということだった。
そうであるなら、まず気づくことが大事だということを、映画を見ていて一番感じた。
この映画を夫婦で見に行けば、夫婦の在り方が少しは変わってくるのではないか。それほどの影響力を持っている作品であった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

 

【あらすじ】これは私たちの物語。未来の希望につながる物語。
結婚・出産を機に仕事を辞め、育児と家事に追われるジヨン(チョン・ユミ)。常に誰かの母であり妻である彼女は、時に閉じ込められているような感覚に陥ることがあった。「疲れているだけ、大丈夫」。そう夫のデヒョン(コン・ユ)にも自分にも言い聞かせる彼女だったが、ある日から、まるで他人が乗り移ったような言動をとるようになる。その時の記憶はすっぽりと抜け落ちている妻に、デヒョンは傷つけるのが怖くて真実を告げられず、ひとり精神科医に相談に行くが、本人が来ないことには何も改善することはできないと言われてしまう。なぜ彼女の心は壊れてしまったのか。少女時代から社会人になり現在に至るまでの彼女の人生を通して、見えてくるものとは—

10月9日(金)より 新宿ピカデリー他 全国ロードショー

原作「82年生まれ、キム・ジヨン」とは
日本でも異例の大ヒット、210万部突破&2019年上半期<海外文学>堂々の第1位!
「韓国の82年生まれの女性で最も多い名前」である〝ジヨン“という名を持つ平凡な女性の、少女時代から結婚、出産に至るまでの人生に、韓国のジェンダー意識に関わる現代史や社会問題を織り交ぜながら、女性が負う重圧と生き辛さを描いた小説。
韓国で2016年に刊行されるやいなや、多くの女性の共感を呼び130万部を超える大ベストセラーに。その熱狂は海を越え、台湾、ベトナム、イギリス、イタリア、フランス、スペインなど25か国・地域での翻訳も決定。日本でも翻訳本が2018年12月に刊行されるとたちまち圧倒的共感の声が広がり、発売2日目にして重版が決定、大型書店で品切れが続出するほど

監督:キム・ドヨン/出演:チョン・ユミ、コン・ユ、キム・ミギョン
原作:「82年生まれ、キム・ジヨン」チョ・ナムジュ著/斎藤真理子訳(筑摩書房刊)2019年/韓国/アメリカンビスタ/DCP/5.1ch/118分
原題:82년생 김지영 © 2020 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved. 配給:クロックワークス

「マスコミ試写レビュー」助け合う夫婦を描いた『82年生まれ、キム・ジヨン』!

10月9日公開の『82年生まれ、キム・ジヨン』でコン・ユの演技は?

『82年生まれ、キム・ジヨン』が10月9日から日本で公開!

コン・ユがいるから韓国の映画がもっとスリリングになる!

コン・ユの新作『82年生まれ、キム・ジヨン』が本当に楽しみだ!

 

コラム提供:韓流テスギ

http://tesugi.com/

2020.10.14

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