【時代劇が面白い】お盆休みに見たいハ・ジウォンの傑作3/『奇皇后』

中国・元への貢女(コンニョ=貢物として送られる女性)から皇后にまで上りつめた高麗時代の実在の女性の生涯を、史実と創作を織りまぜて描いたドラマ『奇皇后-ふたつの愛 涙の誓い-』。韓国放送時は常に20%後半の視聴率を獲得し、同時間帯ドラマのトップを走り続けた超話題作だ。

全身全霊をかけて演じた奇皇后

本作はスンニャン(後の奇皇后)が置かれた立場に合わせて、物語が大きく変化する。
前半部は逃げ出した貢女という身分を隠すために男性として生き、理不尽な運命に翻弄されるまま元の宮女となるスンニャンの悲哀に焦点が当てられる。
一方、後半部では元の皇后となり、権力者を相手に孤独な戦いに身を投じていくスンニャンの葛藤が描かれていく。
1人の女性でありながら様々な姿を見せるスンニャンは、境遇と内面の変化が大きいキャラクター。演技力が十分ではない女優だったなら、その魅力を伝えきることは困難だったろう。
しかし、スンニャンを演じたハ・ジウォンは、些細な表情の変化などによってその違いを十二分に表現した。特に物語中盤で描かれるスンニャンの出産シーンは印象的だった。
ハ・ジウォン自身もそのことについて、「今までの演技の中で一番大変でした」と語っている。

また、スンニャンは自身の子供と‶あること〟によって生き別れる。これは、史実にはない架空の設定だが、物語の重大なキーポイントになるのでチェックしてほしい。
ハ・ジウォンは男装時代のアクションに始まり、少女時代に抱く‶恋心〟、皇后時代に背負う‶愛の重み〟……など、様々な姿を全身全霊をかけて演じきった。それだけに、作品に対する思い入れも格別だったことだろう。
韓国での放送が終わると、彼女は自身のフェイスブックに次のような所感を残した。
「この作品は私にとって本当に特別な作品でした。新人女優になったつもりで一からスタートするような気持で臨んだ作品でした。こんなに難しいドラマに出ることを決断し、心配と不安の中で挑んだ『奇皇后』だからこそ、より大きな情熱が必要だったのかもしれません。撮影の間はどんな作品よりも苦しく、胸が痛みました」
約8カ月の撮影に全力で挑んだハ・ジウォンは、2013年MBC演技大賞で「大賞」「人気賞」「今年の演技者賞」の三冠を得ることができた。
まさに‶時代劇の女王〟ハ・ジウォンの再発見となる作品となったのだ。

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