【時代劇が面白い】兵役が終了したチャン・グンソクの『テバク』が面白い!

 

名演技の競演を楽しむ
テギルの母親を演じているのはユン・ジンソである。韓国的なキリリとした目元を持った女優だ。
彼女は『テバク』ではポクスンという名であったが、ドラマ『トンイ』ではトンイと呼ばれていた(トンイというのはドラマ用に創作された名前)。歴史的には淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏という呼び方が通っている。
歴史的な事実を見ると、淑嬪・崔氏は1693年10月に粛宗の息子を産んでいる。名前は永寿君(ヨンスグン)である。
しかし、この王子は2カ月あまりで早世してしまった。

実は、「永寿君は死んだのではなく捨てられたのだ」という設定にしているのが『テバク』である。捨てられた永寿君がテギルとして生き返るところがミソなのだ。第2話でも、永寿君が1693年10月に生まれたことになっていた。しかし、宮中は「王の息子ではない」という噂で持ちきりになる。

その噂は粛宗の耳にも届いていて、彼は御前会議の場で高官からその指摘を受けて怒りをあらわにする。
心を痛めた母親の淑嬪・崔氏。「この子は宮中では生きられない」と悟り、赤ん坊のすり替えを画策する。
結局、赤ん坊の永寿君は淑嬪・崔氏の元亭主のところに送り届けられた。この男は博打で身を崩した情けない男なのだが、赤ん坊が粛宗と元女房(淑嬪・崔氏)の間に生まれたと思い、憎さあまって川に赤ん坊を投げ入れてしまう。

それでもケガ一つなく赤ん坊が助かるところは韓国ドラマらしい。「細かいことを気にしない」という大らかさを感じる。
その赤ん坊がやがて成人してテギルになった。そのテギルを演じるチャン・グンソクは堂々とチェ・ミンスとチョン・グァンリョルという名優と渡り合っていく。そうした演技の競演も『テバク』の大きな楽しみだ。

 

朝鮮王朝の歴代王が一目でわかる一覧表

英祖(ヨンジョ)はトンイから庶民感覚を教え込まれた!

英祖(ヨンジョ)と思悼世子(サドセジャ)の悲劇1「老論派の陰謀」

朝鮮王朝の人格に優れた5人の王妃は誰か

朝鮮王朝三大悪女より性悪だった最悪の側室とは?

コラム提供:チャレソ

http://chaleso.com/

2020.06.23