ストーリーが右往左往
もう一つ、後半に失速する理由は、登場人物が多すぎるということ。
確かに、韓国ドラマは話数が多いので脇役の出番が多い。
たとえば、日本のドラマは10話くらいがほとんどだし、主人公だけに寄ってしまって、主人公のお父さんやお母さんもあまり出てこない。どうしても、脇役が出てくる割合が少ないのだ。
その一方で、韓国ドラマの場合は、主人公がいたら、両親はもちろんのこと、おじさんとおばさんやその連れ合いまで出てくる。
特に、問題を起こしたりするおじさんがいて、主人公たちが翻弄される。そこまで描くから、脇役にも多くの出番がある。
それはいいのだが、登場人物が多すぎて、話があっちこっちに飛びすぎてしまう。せっかく、主人公のカップルが魅力的でも、ドラマが周囲の人物を描きすぎて、焦点がぼけてしまうのだ。
その傾向は後半に入って顕著になり、結局はストーリーが右往左往しがちだ。
結局、日韓で比較すると、日本のドラマは「余韻重視」で後半に盛り上げようとするが、韓国ドラマは「勢い重視」で前半から突っ走る。その結果、韓国ドラマは後半に失速する傾向が強いと言える。
文=「ヨブル」編集部
コラム提供:ヨブル