すっかり日本の食卓に定着したキムチ。本場の韓国で作られたキムチが日本のスーパーで販売されているのも当たり前の光景になった。夏場に向けてのスタミナ食でもあるキムチについて改めて効能を紹介しよう。
重要な発酵食品
「日本の白菜漬けとキムチの大きな違いは?」と言われたら、「唐辛子が入っているかどうか」と答える人もまだ多いだろう。
確かに見た目ではそう見える。しかし、16世紀末に唐辛子が当時の朝鮮半島に入ってくるまでの白菜キムチは、現在のように赤いものではなく、白かったのだ。
つまり、キムチとはただ唐辛子を入れた辛い漬物という意味ではないのだ。厳しい冬に野菜から栄養を補給するために、長期保存できる食品として生み出された保存食である。つまり、単なる塩漬けではなく重要な発酵食品なのだ。
野菜をただ塩漬けにするのではなく、発酵させることによって、さらに人体に必要な栄養素を生み出すことができる。その主となるのが乳酸菌だ。キムチには良質の乳酸菌が含まれており、整腸効果にすぐれている。
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