近年、ドラマ業界で活躍するアイドルたちが目立つようになったが、最近は映画界にまで活動領域が広がりつつある。
韓国では「演技ドル」(「演技」と「アイドル」の合成語)と呼ばれる彼らだが、以前と違ってこの頃は俳優さながらの演技力を見せているケースも多いので映画界でも注目の存在となっているようだ。
では、昨年以降のヒット映画に出演した「演技するK-POPアイドル」たちのランキングを観客動員数ベースに紹介してみよう。
●第1位、「JYJ」のパク・ユチョン
まだヒット映画には恵まれていないものの、数々の韓国ドラマで活躍してきた自他が認める「演技ドル」だ。
ことしは人気監督ポン・ジュノ氏の映画「海霧」でスクリーンデビューを飾り、世界各地の「JYJ」ファンを期待させた。
この作品では、泥臭い田舎出身の船員役を好演し、演技力に磨きをかけた。
生真面目で世間知らずだが、恋においては一途な重いで相手を守る男の繊細な感情をリアルに表現したことで評判となった。
「第51回大鐘賞映画祭」や「第15回釜山映画評論家協会賞」などでも新人賞を受賞している。
●第2位、「BIGBANG」のチェ・スンヒョン(T.O.P)
映画界においては事実上、「JYJ」ユチョンと並ぶ2大「演技ドル」と言える存在だ。
2010年の映画デビュー作「戦火の中へ」では333万人を動員し、年末の各種授賞式で新人賞を総ナメした。
昨年の映画「同窓生」(104万人)では、北朝鮮からのスパイ高校生に扮して演技の幅を広げた。
そして、ことしは人気マンガを原作にしたギャンブル・アクション映画「タチャ2」で400万人の観客を動員し、大ヒットした前作に負けない成績を残した。
● 第3位、「ZE:A」のイム・シワン
「太陽を抱く月」や「未生(ミセン)」などのドラマではすでに大活躍をみせている彼だが、そのきっかけとなったのが、昨年末からことし前半にかけて大ヒットした政治・ヒューマン映画「弁護人」だ。1137万人の観客動員したこの映画では大御所俳優ソン・ガンホと共演しながら、政治犯に間違われた大学生役をリアルに演じた。
とくに、拷問シーンでの表情演技が話題となり、役者としての知名度が一気に上がった。
その他、76万人を動員したアメリカの3Dアニメ「リオ2」にも声優として参加した。
● 第4位、「2PM」のジュノ
昨年550万人を動員した「監視者たち」で監視班のムードメーカー役を好演し、初作品とは思えない安定した演技力を見せた。
以降、映画出演のラブコールが相次いだようで、来年の公開を予定している時代劇アクション物「剣の記憶」では韓流スターイ・ビョンホンやベテラン女優チョン・ドヨンらとともに出演する。
●第5位、「B1A4」のジニョン
たった一本の映画にしか出演していないがそのインパクトは大きかった。
ことし初めに865万人の観客を動員し話題をさらった映画「怪しい彼女」で主人公の孫役を演じて役者デビューを無難に果たした。
劇中での身分はインディーズバンドのメンバーだったので、ステージ経験の多いアイドルの強みが活かされる形となった。
● 第6位、「Miss A」のスジ
2012年に出演したラブストーリー映画「建築学概論」が400万人以上のヒットを記録したことで、一躍「国民的な妹」に浮上した彼女。
この作品では主人公の学生時代役で、モテモテの清純派女子を好演したことで、「初恋の相手」の代名詞的な存在となった。
その清楚感あふれる演技が評価され「第28回百想芸術大賞」では映画部門で新人賞を受賞した。
●第7位、「f(x)」のソルリ
ソルリはアイドルでデビューする前から子役としてドラマ界で活動していた経験があるだけに、映画界にも違和感なくスムーズに溶け込むことができた。
ことしの夏に866万人の観客を動員した時代劇アクション映画「海賊」では、ソン・イェジン、キム・ナムギルらとの共演を果たし、脇役ながらナチュラルな演技力をアピールした。(主人公の部下海賊役)
また、初の主演映画「ファッション王」では、ブサイクでダサい模範生役を演じてイメージチェンジにも成功した。
以上、韓国の映画業界で名乗りを上げた「演技ドル」たちを紹介したが、他にも来年公開予定の作品に出演を決めている人気アイドルたちは多い。
「所詮アイドルの演技だ」とう批判を自らの努力で乗り越え、試行錯誤を繰り返しながら音楽活動と両立させている彼ら。
来年もそのマルチな才能に期待がかかるところだ。
WOW!korea提供