「パラサイト」ポン監督が会見 アカデミー賞キャンペーンは「ゲリラ戦」

また、マーティン・スコセッシ監督からけさ手紙が届いたと明かし、「みんなが次回作を待っているから、少し休んで再び働け」とのメッセージを披露し、感謝と喜びを伝えた。

「パラサイト」が米大手ケーブルテレビ局HBOでドラマ化されることに関して、ポン監督は「『パラサイト』が当初持っていた問題意識と同時代の貧富の差に対するストーリーを、ブラックコメディーと犯罪ドラマ形式でより深く掘り下げていくことになりそうだ」と説明した。「全5~6話の完成度の高いテレビシリーズ」を想定しているという。

同作が韓国社会の暗い一面を描いたにもかかわらず韓国の観客が熱狂した理由については、「私の映画はこっけいでコメディー的な面もあるが、現代の格差社会が赤裸々に表れる苦く辛い面もある」とし、「われわれが住む時代について正直に描こうとしたのは、大衆的な面で危険に見える可能性があってもこの映画が選ぶ唯一の道だと考えたからだ」と話した。

アカデミー賞受賞後、ポン監督の出身地の自治体が銅像設置や生家の復元作業などを推進すると発表したことについては、「そのような話は私が死んだ後にしてほしい」と笑った。

韓国の映画産業に関しては、「私がデビューしてから20年間に目覚ましい発展があり、同時に若い監督が冒険的な試みをするのは次第に難しくなっている状況だ」と指摘。「80~90年代に大ブームを巻き起こした香港映画産業がどのように衰退したのかという記憶をわれわれは鮮明に持っている。そのような道を歩まないようにするには、韓国の多くの産業が冒険を恐れてはならない。もっと挑戦的な映画を産業が受け入れなければならない」と強調した。

 

WOW!korea提供

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2020.02.19