「コラム」3年経ってもコン・ユ主演『トッケビ』の面白さは変わらない!

ドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』は、制作から3年が経つのだが、その評価はますます高まっている。このドラマが、韓国ドラマというジャンルの中で輝いていることは本当に幸せなことだ。

 

異質のドラマ
韓国ドラマは面白い。
しかし、それは「毎度繰り返される面白さ」である。とにかく、鉄板と言われる題材を繰り返し使っているのが韓国ドラマなのだ。
たとえば、「出生の秘密」「離れ離れになっていた親子の感激の対面」「悪人が復讐される」「自らを犠牲にして友情を守る」といった題材は、古今東西の映画やドラマで多くの人たちを感動させてきた。

しかし、何度も繰り返すとマンネリになるので、制作側はなるべく控えようとするのだが、韓国ドラマはそういう躊躇はしない。何度も繰り返して鉄板のネタを扱うことによって、ドラマの面白さを引き出そうとする。結果的に、韓国ドラマは同じような題材のオンパレードになってしまう。
そういう韓国ドラマの中で、『トッケビ』はまったく異質のドラマであった。
どこが異質だったのか。

何よりも、設定が奇抜だった。
高麗時代の武将が王に裏切られて、900年間も胸に剣が刺さったままさまよう。そんなキム・シンという男が物語の主人公だ。そこに、死にゆく人々を天界に導く死神がからみ、さらに幽霊が見える高校3年生のウンタクが出てくる。

一歩間違えれば、とんでもない「お化け物語」になってしまう。しかし、『トッケビ』は韓国で権威ある百想芸術大賞を受けた。言ってみれば、最近の韓国ドラマ界で一番の評価を得たと言っても過言ではない。
このように、『トッケビ』が成功した要因はどこにあったのか。
1つは、脚本を書いたキム・ウンスク作家の構成力の見事さだ。奇怪な登場人物たちを決して浮足立った存在にしないで、物語を巧みにつなぎながら人間の生死を究極的に突き詰めていった。
この脚本家の力量は称賛に値する。
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2019.11.20