2012年9月、1stシングル「Give Me Your Heart」で日本デビューを果たし、同年12月、アルバム「Midnight Theatre」をリリース、その後活動を休止していたパク・ジョンミンの別名義アーティストROMEO(ロメオ)。
1年10カ月ぶりとなるニューミニアルバム「ALIVE」(11月11日にタワーレコード渋谷店で先行発売、18日に一般発売)のリリースを記念し、11月9日(日)、東京・品川プリンスホテル クラブeXにて、コンサート「ROMEO LIVE 2014-ALIVE-」を昼夜2回に分けて開催した。
今回の「ALIVE」も前作同様、JUJUや西野カナなど数多くのヒット作を手掛ける音楽プロデューサー、ジェフミヤハラと、日本を代表するヴィジュアルクリエーター、タナカノリユキがプロデュース。
前作では、一作の映画を見るようなシアトリカルなサウンドと、妖艶なヴィジュアルが話題を呼んだが、今作では、ROMEOならではの中性的な繊細な美や、二次元的なキャラが持つ萌えの要素を表現し、サウンドもさらにポップで遊び心あふれた作品に仕上がっている。
この日の公演は、「ALIVE」に収録された新曲も含め、2部構成で展開。何よりも今回の会場は、360度ぐるりと客席で囲んだ直径わずか4メートルの円形ステージで、最前列からステージまでは1メートルという近さ! ステージセットが何もない分、シンプルだが、照明とパフォーマンスだけで、ファンをROMEOの世界観へと誘う。
1部はダンサーと共に、疾走感あふれるロックテイストの曲を中心に、スリリングでクールにセクシーに、2部ではバラード曲を中心に、ROMEOがスタンドマイク1本でステージに立ち、情感たっぷりに歌を聴かせるという緩急のあるステージでファンを魅了した。
この日の夜公演。ポップになって、“復活”するROMEOに期待を膨らませ、続々と詰め掛けたファンで、会場はいっぱいに。久しぶりにROMEOに会えるというワクワク感に加え、至近距離で触れ合えるという興奮から、場内は早くも熱気ムンムン。
そんな中、公演は定刻通りスタート。力強いロックナンバーの新曲「I’m ALIVE」が流れ、花道に男女2人ずつの4人のダンサーを従え、登場したROMEO。レザージャケットを羽織り、全身黒のロックテイストのファッションに身を包み、圧倒的なカリスマ性を放つROMEOをファンは総立ちとなり、大歓声で迎えた。
赤いライトで照らされ、妖艶な雰囲気のROMEOの力強いダンス、そして手を伸ばせば届きそうなほどの至近距離で楽しめる臨場感あふれるライブに、会場の熱は一気に上昇。最初からファンもテンションMAXに。
続く新曲「KISS&SMILE」でも、ROMEOは女性ダンサーとの絡みがセクシーなダンスパフォーマンスや、投げキスをするような振り付けで、ファンをとろけさせた。
曲が終わり、ROMEOの名前を呼ぶファンの歓声があちこちから聞こえると、ROMEOは「はい」と答え、「お久しぶりです。1回目に観に来てくれた人たちも、2時間ぶりにまた会えて、久しぶりです。ROMEOです」とあいさつ。そして「新曲はどうですか? 今日が初めてだと思うんですけど、アルバムもう聴いた人?」と問い掛け、「外で販売しているって、聞いたんですけど。もう手に入れたというツイッターからの情報もあったんですが。まだ手に入れてない? 明日?」など次々と自分から聞いておいて、ファンからさまざまな反応が返ってくると、「ちょっとうるさい!」とツッコミを入れるROMEO。復活したROMEOは、パク・ジョンミンばりのウィットに富んだMCで、かなり饒舌だ。
そして、ファンから「かわいい~」という声が上がると、「いや、ROMEOはかわいくない! ROMEOといえば、やっぱりなんでしょう。カッコいい。セクシー。ロックスピリット」と話すROMEO。会場からクスクス笑い声が聞こえると、「笑いすぎ!」とまたも鋭くツッコミ、「なので、またROMEOっぽい曲を歌いたいと思います。前のアルバムの曲なので、思い出しながら、一緒に歌いながら、聴いてください。歌に乗って踊ってください」と曲紹介し、次の曲へ。
MCでのお茶目な姿とはガラリと変わり、射るようなまなざしで、「ヴァンパイアみたいな運命を♪」で始まる、スローにアレンジされた「Until the End of Time」のサビ部分に続き、ロック調のダンサブルな「Tonight’s the Night」「Taste The Fever」を力強く熱唱。円形ステージのため、向きを変えながら歌うので、踊っている姿を後ろから、横からとさまざまな角度で見られるのが新鮮で、どの角度から見ても、とにかくカッコよく、ファンも目がくぎ付け。
客席のテンションにつられ、熱いパフォーマンスで飛ばしまくったROMEOは、息を整えながら2回目のMC。「思い出しました? でもノリ方を忘れたようで。いつ叫んでも踊っても、いいんですよ。歳を忘れて踊っても歌ってもいいんですよ」というROMEOに、またさまざまな反応をするファン。すかさず、「またちょこちょこうるさくなってきました。特におまえ」と声の大きかった方を指差し、Sっぷり全開のROMEO(笑)。
そして、「また新曲を歌いたいと思いますが、この曲はさっき歌ったようなロックっぽい曲です。ステージの上で僕が死んでも」と言ったところで、客席から「やだ~、助ける」という声が上がると、「いや、けっこうです! 一人で立ち直れる。正式的に断ります」と拒否し、会場はまたも爆笑の嵐に。
気を取り直し、曲紹介をしたROMEOは新曲「Innocent Love」をパワフルに歌い上げ、拳を振り上げながら「No Turning Back」を、そして、ファンの掛け声もバッチリで会場が一体となった1stシングル「Give Me Your Heart」で1部が終了となった。
10分の休憩を挟み、2部は天井部分に設置された9面のディスプレイに新曲「Softly」のPVが映し出された後、ロングコートを羽織ったROMEOが登場。1本のスタンドマイクだけが立つ至極シンプルなステージで、360度ゆっくり回転しながら、バラードの「Softly」を熱唱。歌詞の一字一句を丁寧に、心のこもった歌声で届け、ファンの心を一気につかむ。
ファンの間でも人気の切ないバラード「Hide and Seek Love」が続くと、会場は静寂に包まれ、ROMEOの美しい歌声にうっとり聴き惚れた。
ファンの大きな拍手を受けながら「2部が始まりました」と口を開いたROMEO。MCタイムに入ってからもステージが回転していたため、客席から「回ってるよ」と指摘されると、「1部では全然回っていなかったので、今回はコメントをしながらも回るように。一人一人ちゃんと顔を見たいので」と言うと一段と大きな歓声が上がった。
そして、2部に入ってからあまりにも客席が静かに聴き入っていたからか、「バラードも、ノッてもいいんですよ。どんなに踊っても、歌ってもかまいません。歳を忘れて、鈍感な体を忘れて、踊っても歌っても、音痴でもいいんですよ」と茶目っ気たっぷりに話し、会場の笑いを誘った。
話は冒頭で流れた「Softly」のPVのことになり、今回は制作費をかけて、ニューヨークで撮ったことを明かしたROMEO。そして「I’m ALIVE」のPVも追って公開されることを発表した。さらに、「ゾロ目を狙った」という11月11日先行販売のアルバム「ALIVE」もしっかりPR。「今回のROMEOのアルバムがいっぱい売れなかったら、僕はいなくなるんですけど」と話し、客席から「え~、やだ~」という声が大きく上がると、「その気持ちで、みんなも一緒に歌ってほしいです。君を守りたい」と絶妙なトークセンスで次の曲を紹介。
「君を、守りたい」を優しく切なげな表情で歌い終え、「どうか守ってください」と客席にそっと語りかけるROMEO。「守るよー!」と答えるファンと絆を確かめ合い、温かい雰囲気となった。
終わりの時間が近づき、名残惜しそうにしながらも「最後の曲までいっぱい楽しんでください。そして、いっぱい夢を叫んでください」と話し、アップテンポなナンバー「Dream Out Loud」、本編最後の「Voyage」まで渾身のパフォーマンスを繰り広げ、会場は熱狂的な盛り上がりをみせた。
熱い「ROMEO」コールに応え、黒のTシャツ姿で再び花道から登場したROMEO。ノリのいいアップテンポの「LOVER’S SPIRIT」で始まると、ファンもさらにヒートアップ。ROMEOも客席をあおり、ファンがステージの近くに行こうとしたため、会場スタッフがそれを制止しようとすると、「あまり止めなくてもいいですよ。ノってるんだから大丈夫、大丈夫」と優しさをみせ、ファンも大感動。
会場はライブハウス状態となり、続く「One More Night」でも、ROMEOはステージに向けて手を伸ばすファンとハイタッチをしたり、ファンにマイクを向けたり、差し出されたタオルで汗を拭いて返すなど最後までファンサービスを忘れず盛り上げ、会場全体が興奮と熱狂のるつぼに。
ラストは新曲の「KISS&SMILE」と「I’m ALIVE」を今度は韓国語バージョンで披露。最後はダンサーと手をつなぎ、「今日は本当にありがとうございました」とあいさつし、ライブの幕を閉じた。
「最高の盛り上がりだった」「ヤバいくらいカッコよかった」など顔を火照らせながら、興奮冷めやらぬまま、大満足の様子で帰るファンたちの姿が印象的だった。プロデューサーのジェフミヤハラが、今回のニューアルバムについて、「ROMEOの世界観をよりセクシーでスタイリッシュでポップにアプローチしたところ、そこには新しい景色と新しいエネルギーがありました。新しいROMEOがそこに待っていました」とコメントを寄せているが、今回のライブを通して、また新たな一面を披露し、濃縮した時間を届けてくれた新しいROMEOからますます目が離せない!
取材:Korepo(KOREAREPORT INC)
ROMEOミニアルバム「ALIVE」
[先行発売日/取扱店舗]11 月11 日(火)※11 月10 日(月)商品入荷/タワーレコード渋谷店
[一搬発売日]11 月18 日(火)発売 タワーレコード
[販売元]タワーレコード渋谷店 [発売元] Park Jungmin inc.
[仕様形態]
■通常盤(品番:TSRM-5001 価格:2,130 円+税)
★特典:フォトカード
<収録曲>
1. I’m ALIVE
2. KISS & SMILE
3. Heart Attack
4. Innocent Love
5. Softly
6. KISS & SMILE (Korean version)
7. Innocent Love (Korean version)
■初回限定盤 A(品番:TSRM-5002 価格:2,130 円+税)
★特典:フォトカード
<収録曲>
1. I’m ALIVE
2. KISS & SMILE
3. Heart Attack
4. Innocent Love
5. Softly
6. I’m ALIVE (Korean version)
7. KISS & SMILE (Instrumental)
■初回限定盤 B(品番:TSRM-5003 価格:2,130 円+税)
★特典:フォトカード
<収録曲>
1. I’m ALIVE
2. KISS & SMILE
3. Heart Attack
4. Innocent Love
5. Softly
6. Heart Attack (Korean version)
7. KISS & SMILE (Instrumental)
■初回限定盤 C(品番:TSRM-5004 価格:2,130 円+税)
★特典:フォトカード
<収録曲>
1. I’m ALIVE
2. KISS & SMILE
3. Heart Attack
4. Innocent Love
5. Softly
6. Softly (Korean version)
7. KISS & SMILE (Instrumental)