巧みな表現力
イ・ソジンのアドリブを見たソンヨンはクスクス笑い出してしまった。イ・ビョンフン監督は「NG!」と叫び、イ・ソジンをきつく叱ったという。
さすがに厳粛な場でウインクはまずかろうと判断したのだ。ところが編集室で見てみると、台本通りの演技より、ウインクしたNGシーンの方が2人とも、とてもイキイキしていた。
結局、ウインクのシーンが採用された。
まさか、朝鮮王朝時代にウインクはなかっただろうが、人なつっこい正祖のイメージをこの仕草だけで一発で表現したのはさすが。イ・ソジンの巧みな表現力が、時代劇の常識を打ち破ったシーンだった。
アメリカ留学の経験もあるイ・ソジンだけあって、演技の中で洒落た手法を取り入れている。
それは、イ・ビョンフン監督をも大いにうならせ、時代劇に新しいテイストを加える効果があった。
文=「ロコレ」編集部
コラム提供:ロコレ
http://syukakusha.com/
『イ・サン』を歴史的な傑作に導いたのはイ・ソジンの主役決定!
イ・ソジン主演の『イ・サン』はなぜ有名な毒殺説を採用しなかったのか
イ・ソジンの主演によって『イ・サン』は名君の一代記として成功した!
イ・ソジン主演の『イ・サン』と『トンイ』をつなぐ鍵となる宝飾品は?