尹元衡(ユン・ウォニョン)/朝鮮王朝人物紀行13

尹元衡(ユン・ウォニョン)は、取るに足らない人間だった。しかし、自分の力ではなく、姉の権力を利用して成り上がっていった。その姉というのが、11代王・中宗(チュンジョン)の3人目の正室となった文定(ムンジョン)王后だった。

 

姉が王妃になって運命が変わる
文定王后が中宗の継妃になったのは1517年だった。それまでの尹元衡は、うだつが上がらない男だった。
それなのに、姉が王妃になった途端に、うまく立ち回って出世街道をひたすら突っ走っていった。
その過程で知り合ったのが、妓生(キセン)の鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)である。韓国時代劇の名作として知られる『女人天下』には、尹元衡が鄭蘭貞と出会う場面が象徴的に描かれていた。

それは、どんな場面になっていただろうか。
『女人天下』には次のようなシーンがあった。
尹元衡が妓楼でお気に入りの妓生を呼ぶと、そこに現れたのは鄭蘭貞だった。彼女はまだ見習いの妓生だったが、妓楼の主人に頼んで指名をかわってもらったのだ。
尹元衡は、別の女性が入ってきたので驚くが、すぐに鄭蘭貞の美貌に心を奪われてしまった。

「おまえのような美人がどこに隠れておったのだ」
尹元衡が感心していると、鄭蘭貞は控えめにこう言う。
「私はまだつぼみでございます。水をくだされば、花を咲かせましょう」
尹元衡はもう完全に鄭蘭貞のとりこになっている。

「おまえを水揚げするのはかならず私だ」
尹元衡はそう断言するのだが、鄭蘭貞は「私はそのような女ではありません」と欲がないことを言う。
実は、これ以上に欲が深い女性はいないのだが……。
(ページ2に続く)

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2019.09.30