準備段階を経て本格的な新兵訓練が始まると、まずは、軍人としての心構えや行動する目的を学ぶ精神教育を受ける。さらに、敬礼や制式(立ち方や行進の仕方など)の立ち居振る舞いを徹底的に仕込まれる。同時に、軍隊式の体操を習ったり軍歌を覚えたりする。
戦闘技能の訓練
訓練の最初に体力テストが行なわれる。肥満状態で入隊した新兵の場合、体力テストは最初の関門だ。3キロ走の合格タイムは15分36秒以内。不合格になれば、二次テスト、三次テストでの合格を狙う。
続いて、戦闘技能の訓練に入る。まずは小銃の操作や管理を学ぶ。小銃を分解して組み立てるという操作を繰り返す。
次に射撃予備訓練で銃の構え方やマトの狙い方を学ぶ。その後は、警戒訓練に移る。軍人として特に重要な軍務だ。この警戒訓練によって、敵の襲来がないかを常に確認して非常時に備える。
次に学ぶのは救急法。緊急のときにどう処置したらいいかを学んだり、人工呼吸の方法を徹底的に訓練する。
そして、誰もが恐れるのが化学ガス訓練で、敵が化学ガスを使ったときを想定して行なわれる。
専用の部屋に入り、催涙ガスを浴びせられる。その際には、涙や鼻水やよだれなどが止まらなくなり、新兵たちは大変な苦痛を味わう。
続いて、手榴弾の扱い方と投げ方を学ぶ。
実戦を想定した訓練ではマンツーマンでついた教官が「安全ピンを抜け」「投げろ」と命令を出し、それに従って素早く行動する。かなり危険をともなう訓練だ。
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