『毒戦 BELIEVER』10.4(金)公開/ウォノとラクのファーストシーン
今回解禁となった本編映像は、工場の爆破により犠牲となった母親の遺体の傍らに佇むラクの姿を見かけたウォノ刑事が、取調室で尋問を始めるシーンが展開。
「母親の所持品も見ようとみせず、黙ったまま」のラクに対し、“イ先生”への手がかりになりうるかもしれないと、ウォノ刑事はときに親しげに、ときに声を荒げ、詰め寄ろうとするが、ラクは終始無言。しかしウォノ刑事のある一言によってラクの表情が変わっていく…。
このあと手を組み、大胆かつ危険極まりない筋書きによる組織への潜入捜査を通して、ある意味“運命共同体”となっていく二人の、緊張感あふれる最初の対峙の瞬間に思わず引き込まれる場面だ。
本作のオリジナルであるジョニー・トー監督作『ドラッグ・ウォー 毒戦』(2012)でも取調室のシーンは色々あるが、本作ではまた趣きがかなり違う。
イ・ヘヨン監督は「原作がハードボイルドの権化みたいな感じだとすれば、私はハードボイルドな土台の上にウェットさを加えたかった。あるシーケンスでは湿度を上げてもっとベタベタと粘ついた感じで、別のシーケンスでは湿度を上げて情緒に満ちてしっとりした感性で」とのちに振りかえるように、二人の出逢いの場面から独特の空気感が漂い、観客を一気にその世界に誘うだろう。
そしてチョ・ジヌンとリュ・ジュンヨルという、現在の韓国映画界において引く手あまたの実力派俳優ふたりが演じるウォノ刑事とラクがこのあとどういう運命を辿るのか…ぜひその行方を劇場のスクリーンで確かめてほしい。
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