2016年6月14日、韓国SBSで放送された『テバク~運命の瞬間(とき)~』の放送が終了した。肝心の最終話の視聴率は10.0%だった。この数字をどう見ればいいのか。「有終の美」を飾ったと見ていいのだろうか。
平均視聴率は?
韓国SBSの月火ドラマとして『テバク』の放送が始まったのは、2016年3月28日だった。第1話の視聴率は11.8%(韓国ニールセンの全国統計。以下同様)。同じ時間帯で一緒にスタートした『町の弁護士チョ・ドゥルホ』(KBS)や『モンスター』(MBC)を抑えて、同時間帯ドラマのトップに躍り出た。
第1話と第2話は、名優のチェ・ミンスとチョン・グァンリョルが実力通りの名演技を披露し、内容も重厚感のある歴史ストーリーになっていた。第2話の視聴率が12.2%に上がったのも、視聴者の期待の表れだったであろう。
しかし、第3話の後半から、物語の主導権が若者たちに変わってから、雲行きがあやしくなった。
特に、第4話はラブコメのような話も織り込まれ、第1話や第2話の「歴史大作」というイメージから遠くなった。
その影響は、視聴率に現れた。数字が下降線をたどり、以後は10%の大台が遠ざかったままだった。
そうした状況の末に『テバク』は最終話を終えた。注目された視聴率は10.0%であった。
全24話の平均視聴率は9.3%。この数字だけを見ると、決して悪くない。むしろ、健闘したと言えるのではないだろうか。
同時間帯に『町の弁護士チョ・ドゥルホ』のような強力な人気ドラマがありながら、平均で9.3%の視聴率をあげた『テバク』。チャン・グンソクのファンからすれば、もっと上の数字を期待していたかもしれないが、それ以前の前2作(『ラブレイン』と『キレイな男』)が低視聴率だったことを考えると、『テバク』の平均視聴率9.3%は、十分に及第点だと言える。
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