肩書き中心の男性社会
悪女にさせられた理由の1つは、儒教社会の中で女性が政治に関与できない悔しさがあります。
しかし、この世に生を受けたからには、絶対に成り上がってみせるという野望を持った女性がいました。
つまり、朝鮮王朝時代に自分の夢を叶えようとすると、悪女にならざるを得ない事情があったのです。
朝鮮王朝時代の政治体制や社会情勢を考えれば、悪女は肩書き中心の男性社会に大きな疑問を投げかける存在でした。
そういう意味では、朝鮮王朝の歴史を女性の視点で見ることが欠かせません。
ただし、一般の女性はほとんど記録に残っていないのであまり出て来ません。王の母や祖母とか、王妃や側室や女官など特定の女性だけです。
そんな人たちが朝鮮王朝の歴史を大きく動かしたのは間違いないでしょう。そういう視点で歴史を見ると本当に面白いのです。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
コラム提供:ヨブル
「三大悪女」の中で実は悪女でなかったのが張禧嬪(チャン・ヒビン)?
大妃(王の母)になって極悪人と化した「3人の巨悪王妃」とは誰か