――「Rooftop」のヒットは、異例でしたよね。チャートが上がっていったのは音楽番組での活動が終わってから。いわゆる「逆走」して1位になったのは、リリースの1ヶ月半後でした。再度音楽番組に出演して、地上波でも1位に。その後も長期にわたって音源チャートの上位にいましたが、音源チャートって、韓国の一般大衆が聴いているリアルなチャートじゃないですか。実は、CD売上が中心のアイドルは、アイドルを聴かない大人のユーザー層がいる音源チャートでは弱かったりする。その音源チャートで長期間1位だったというのは、アイドルとしての人気ではなく、純粋に楽曲が評価された結果ですね。
スンヒョプ:僕たちの音楽が、多くの方に伝わったってことですよね。「Rooftop」は同世代のカップルへの応援歌のつもりで作ったんです。でも、僕らよりも年上の方たちからも「良い曲だね」って言ってもらえて。N.Flyingらしい音楽で1位が取れたっていうことは、すごく誇らしいことだと思います。
――「Rooftop」は哀愁のあるサウンドで、歌詞も自分の昔の恋愛を思い出すような懐かしさもあって、大人世代も共感できます。この曲も昨年12月の日本のライブで初披露されましたが、はじめて聴いたとき「いい曲だな~」って思いました。
スンヒョプ:実はその時のライブを韓国事務所のハン・ソンホ総括プロデューサーが見に来てくださっていたんです。それで、「すごくいい曲じゃないか。この曲で活動しよう!」ってその場で決まったんです。
フン:そう。総括PDが来てなかったら、リリースされてなかった(笑)。
――わー、日本でのライブがN.Flyingの転機になったんですね。ライブといえば、6月にまた、日本ツアーが開催されます。
フン:「もっとライブしたい!」って僕たち毎日口癖のように言ってるんです(笑)。
スンヒョプ:うん、今、4人の気持ちがひとつになっていて、この一体感のままライブをやりたいんです。とにかく、今、幸せで(笑)。
――今回のツアーには、FTISLANDのジェジンさんがベーシストとして参加してくれますね。
ジェヒョン:ライブでは、ドラムとベースのコンビネーションが大事じゃないですか。ジェジン先輩は練習の時、いつも僕に合わせてくれて、本当に感謝しかないです。FTISLANDも日本ツアーや韓国でのライブがあるから、一緒に練習ができないときはジェジン先輩が「こんな感じにしたいんだけど」ってベースを録音して送ってくれるんです。そこに僕がドラムをかぶせて「こんな感じでどうですか?」ってやりとりして。
フン:N.Flyingにはベースがいません。ジェジン先輩に「N.Flyingを助けてください」ってお願いしたら、「もちろんだよ!」って即答してくださったんです。FTISLANDのツアーもあるのに、僕たちの曲を20曲も覚えて練習しなきゃいけないんですよ! このツアーで、先輩からいろいろなことを学びたいな。音楽のことはもちろんだけど、後輩を愛する気持ちとか、心意気とか、学びたいことがたくさんあるんです。
――ツアー、楽しみにしていますね。日本ではYouTubeチャンネルも開設しましたが、どんなコンテンツが用意されるのでしょう。
スンヒョプ:ライブに来られないファンの方もたくさんいると思うし、韓国のファンにもライブを見て欲しいから、ライブの映像をたくさんアップしていく予定です。それから、フェスンのボーカリストとしての成長も記録していければと思っています。
取材・文/坂本ゆかり
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