別名で「地獄週」
さらに、訓練の紹介だ。
◆ロープ渡り訓練
この訓練では、3メートルくらいの高さに吊った約50メートルの長さのロープを腹這いになって進んだり、仰向けになって両手の力だけで渡っていく。安全ベルトを着けているし、下には落下防止用のネットが張ってあるが、自力でロープを渡のは本当に辛い。
以上が海兵隊で行なわれている独自訓練の主なものだが、どれもが体力を消耗する訓練ばかりだ。体力の選抜テストに合格した人を集めているから、こうした厳しい訓練を課すことができる。
そうした訓練の中で、新兵の誰もが恐れおののくのが「克己週」の訓練だ。
「克己週」とは、主に新兵訓練の5週目に行なわれる訓練をさしている。
別名で「地獄週」とも呼ばれる。何がそんなに地獄なのだろうか。
実は、この「克己週」の期間(普通は4日間)には、訓練時間が2倍になったり、睡眠と食事が半分になったりする。
いわば、極限まで厳しい状況に新兵をさらして、自分を克服するための試練を与えるというわけだ。
たとえば、通常よりずっと早い早朝4時に起こし、新兵たちを練兵場に集めて、一斉に丸太体操を始める。
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