「コラム」コン・ユがいるから韓流がさらに味わい深くなる

写真=tvN『トッケビ』公式サイトより

 

韓国の俳優は慈善活動に熱心な人が多いが、その中でもコン・ユの積極さは際立っている。その源は、純粋な人間愛であるに違いない。彼は自分が誰に支えられているかをよく知っている俳優なのだ。

 

全身全霊を傾けて
コン・ユは特別な才能を持っている。
その異才を存分に発揮した作品が、2016年に韓国で公開されて大ヒットした映画『釜山行き』だった。
邦題は『新感染 ファイナル・エクスプレス』。タイトルがあまりに変わっているので驚くが、この映画を通して日本でもコン・ユの卓越した演技力を大いに堪能できた。
改めて、コン・ユという俳優の軌跡を見てみよう。

1979年7月10日に生まれた。2001年にKBSドラマ『学校4』で俳優デビューし、2002年に『同い年の家庭教師』で映画に初出演してクォン・サンウと共演している。
以後も、テレビや映画で活躍。その中でも大ブレークのきっかけになったのが『コーヒープリンス1号店』だった。
このドラマでコン・ユは、骨太の演技と同時にとぼけた味を披露。そのコントラストがとても面白かった。
出世作となった『コーヒープリンス1号店』で、コン・ユ自身が特に印象的だったと語ったのはどのシーンだったのか。

「私が演じたハンギョルは、ウンチャン(ユン・ウネが演じていて、女性なのに男装していた)を男だと知りながら、それでも告白するシーンに妙なドキドキ感がありました。それまでそんなドキドキを感じたことがなかったので面白かったです。また、運転しながらウンチャンの電話を切った後に子供のように泣くシーンがあるのですが、2、3回テイクを繰り返すうちに涙があふれてきました。そのときは、『これ以上は出来ません』と監督に言うほど力が抜けてしまいました。自然に涙があふれてきたんです。ずっと演技をしてきて初めての経験でした」

この言葉を聞いていると、コン・ユがいかに全身全霊を傾けてハンギョルになりきっていたかがわかる。間違いなく、この『コーヒープリンス1号店』でコン・ユは俳優として大きな成果を得たのだ。
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2019.04.07