この瞬間でなければ残せない作品!
パク・ボゴム自身はイ・ヨンというキャラクターについてこう語っている。
「イ・ヨンは堂々としているのですが、ちょっと気難しいところがあります。ただし、内面はとても力強くて温かさを持っている人物です。一見すると冷たそうに見えても、内面はそうではないというところに魅力を感じました。また、年は若いのですが、非常に強靭な心を持っているというところでも学ぶことがたくさんありました」
このように、イ・ヨンについて快活に語るパク・ボゴム。しかし、演じていて胸が痛んでしまった部分があったという。
それは、どんなところだったのか。
「イ・ヨンは、自分を引きずりおろそうとしている人たちに取り囲まれていました。宮廷の中で信じられる人物というのは、いつも側にいてくれるチャン内官と妹しかいなかったのです。しかも、無力な王子として見られていたかもしれません」
「世間知らずな世子(セジャ)を演じながら、家族を守っていこうとする彼の気持ちを忠実に考えながら演じていました。そして、一見冷たく響くかもしれない彼の言葉の中に、誰よりも大きな真心が込められていて、その中には温かい気持ちが秘められているということを褒めようとしました」
こうした言葉を聞いていると、パク・ボゴムがイ・ヨンに心から成りきっていたことがわかる。だからこそ彼は「撮影をしながら、今この瞬間でなければ残せない作品になると思っていました」と言い切ることができるのだ。
実際、『雲が描いた月明り』は、何度見てもその度に新しい魅力を感じることができる。パク・ボゴムにとっても、今後ずっと代表作の一つになることだろう。
文=「ヨブル」編集部
コラム提供:ヨブル
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