中盤、VTRを挟んで衣装を黒に赤のラインが入ったパンツに、白のYシャツというシンプルなスタイルに着替えると、NCT 127の裏の魅力というか、スタイリッシュでダンサブルな一般的なイメージとは違うリード曲では表現しきれない姿も見せて行く。テレビ番組でのパフォーマンスやイベントだと数曲しか披露できないため、どうしても代表曲ばかりがフューチャーされてしまうが、こういった一面が見られるのがワンマンライブの醍醐味。スツールに腰かけて観客に語り掛けるように歌ってみたり、メンバー同士でふざけ合いながらキュートな姿を見せたり、かと思えば寝転がった状態でセクシーなダンスをして見せたりと変幻自在。さらに、ボーカルラインのメンバーたちは、ただ切々と歌だけを届けることで、そのスキルの高さを見せつける。テイル、ドヨンに加え、ジェヒョン、ジョンウ、ヘチャンと声色にバリエーションのあるメンバーたちは、その歌声を重ねてこの5声でしか生み出せない彩を生む。
その余韻が導くように、ピアノの音色が会場内に響き渡り始める。ジャニーのピアノ演奏が場面転換を知らせるように、白シャツの上から赤と黒を基調としたジャケットを羽織ったメンバー達が堂々とした姿でセンターステージに揃い立つと、さらなる魅力を際立たせて行く。
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