「コラム」チョン・イルが『ヘチ』で演じている英祖(ヨンジョ)とは誰なのか

 

そこには事情があった

父親の英祖は、思悼世子が本心から反省をして素行を改めることを願っていた。そのためにきつい叱責をしたことが何度もある。
それでも、思悼世子は同じことを繰り返しており、最後は英祖も耐え忍ぶことができなかった。
とにかく英祖は、「連綿と続いてきた朝鮮王朝の王位継承を、自分の代で決して終わらしてはならない」という強い使命感を持っていた。

そんな英祖はこう考えた。
「いまの思悼世子であれば、朝鮮王朝の王位を受け継がせるわけにはいかない」

そう考えれば考えるほど、英祖は思悼世子の息子であった正祖(チョンジョ)に特別に注目した。
幼いながらも考えがしっかりしており、学問にも励んでいた。
そこで英祖は、「思悼世子を飛び越えて正祖に自分の王位を継がせたい」と考えたに違いない。
それを窺わせる英祖の言葉が「朝鮮王朝実録」に何度か載っている。結局、英祖はやむを得ず思悼世子を米びつに閉じ込めてしまった。
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朝鮮王朝おもしろ人物列伝(思悼世子編)

朝鮮王朝おもしろ人物列伝(15代王・光海君編)

朝鮮王朝おもしろ人物列伝(16代王・仁祖編)

朝鮮王朝おもしろ人物列伝(11代王・中宗編)

朝鮮王朝おもしろ人物列伝(10代王・燕山君編)

2019.02.20