「コラム」連載 康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.58「真冬に繰り返し見たい冬ソナ」

個人的なことを言うと、四季の中で冬は好きではなかった。それゆえ、ただひたすら冬が過ぎるのを待ち続けた。そんな気持ちを一変させたのが、16年前に見た『冬のソナタ』だった。

珠玉の純愛ドラマ

『冬のソナタ』の素晴らしさは語り尽くされている。
このドラマのおかげで日本でも韓流ブームが起き、それは今も続いている。いわば、記念碑的な作品だった。
それにしても、珠玉の純愛ドラマが生まれる背景には、どんなに多くの才能が重層に折り重なっていたのだろうか。
新鮮な脚本、映像美を駆使した演出、魅力的な主役コンビのペ・ヨンジュンとチェ・ジウ、心に響く音楽……。

何もかもが絶妙なバランスを保っていた。
けれど、特に強調したいのは、『冬のソナタ』が視聴する側の感性を甦らせる力をもっていたことだ。
夕日だけが特別に美しいのではない……夕日に染まった空の色合いがたまらなく美しいのである。それと同じこと。『冬のソナタ』だけが特別にすばらしいのではなく、このドラマを見て夢中になった視聴者が感動を共有できることがすばらしいのだ。その幸運な出会いを素直に喜びたい。

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2019.02.16