過酷な労働環境
韓国ではテレビ番組の途中でCMを入れることができないため、広告収入も日本に比べて格段に少なくなり、番組制作に掛けられる予算も限られてしまう。しかも、その予算の多くが、主役スターの報酬に使われてしまうのだ。
その結果、ひとつの作品を完成させるまでに多くの労働力を必要とするにもかかわらず、予算などの制約から投入できるスタッフの数は限られてしまうのだ。
そうした状況が、過酷な労働環境を生み出している。
報告書ではドラマの放送回数や放送時間を短縮し、番組の途中でもCMを入れるべきだと提言しているが、一度固定されてしまった放送慣習を変えるのは容易ではない。
いまだに、韓国でドラマが日本のように事前制作されることは非常に少ない。放送日ギリギリまで撮影や編集が続けられることが多いのだ。
その背景には、前述した放送時間の長さがあるのは事実だが、影響力の強い一部のスターのスケジュールに撮影日程を合わせなければいけないという事情もある。
このように、各ドラマは厳しい環境の中で制作されている。今後は、スタッフの労働環境の改善が課題となるだろう。
構成=「ヨブル」編集部
コラム提供:ヨブル
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