朝鮮王朝は破産寸前
内命婦(ネミョンブ/日本でいえば大奥のこと)で従四品以上の女性というと、すなわち側室を意味している。燕山君は宮中の慣例を無視して、いきなり張緑水を側室として遇した。
すぐに張緑水は強欲ぶりをあらわにした。そんな彼女をつけあがらせていたのが、宮中で荒れ続ける燕山君だった。
当時の王室は乱れていた。張緑水を寵愛する燕山君は毎晩のように酒宴を開き、酒池肉林を繰り返した。
王の威光を利用して、張緑水も宮中でやりたい放題だった。
倉庫の財宝を勝手に自分の家に運んだり、王家が抱える金で自分の派手な装身具をつくったりした。
側近が止めるのも聞かず、張緑水は国家の富を私物化したのである。
燕山君と張緑水の浪費によって、朝鮮王朝は破産に近い状態となった。すると、燕山君は民衆に高い税金をかけ、高官たちの資産も没収しようとした。
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