「コラム」康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.44「パク・ボゴムの好感度」

伝統的な韓服が似合う

孝明世子は1809年に23代王・純祖(スンジョ)の長男として生まれ、頭脳明晰かつ容姿端麗ですばらしい人格を持っていた。
国王になれば大変な名君になったと思われるが、惜しくも1830年に21歳で早世してしまった(孝明世子については拙著『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物
と歴史』〔実業之日本社発行〕に詳しく書いています)。

国王になれなかったことによって歴史に埋もれた孝明世子。その人物をパク・ボゴムが『雲が描いた月明り』で演じて現実に甦らせてくれた。
しかも、ドラマの中でパク・ボゴムは本当に伝統的な韓服が似合っていた。あれほど時代劇の衣装がサマになっている俳優も稀だ。
今や韓国で孝明世子は知名度の高い歴史人物になったが、パク・ボゴムが大いに貢献している。
もし、パク・ボゴムが『雲が描いた月明り』で孝明世子を演じなかったとしたら……。
そう考えると、パク・ボゴムが果たした役割の大きさをますます実感する。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

2018.11.10