「コラム」連載 康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.41「ハングルの日」

偉大な文字

1443年に完成した文字は、1446年に「訓民正音」として公布された。まさに画期的な文字であった。
ところが、やはり官僚たちが普及を妨げたので、「訓民正音」が一般社会に浸透するのには時間がかかった。相変わらず、朝鮮王朝では公式文字が漢字だけだったのである。
19世紀になって欧米列強や日本に強い干渉を受けるようになると、民族独自の文字を尊重する機運が高まった。国語学者も「訓民正音」をさらに改良して使いやすくした。こうしてハングルが誕生した。

ハングルとは「偉大な文字」という意味である。
1948年に大韓民国が成立すると、ハングルは公式の文字となった。
今、韓国のどの小学校に行っても世宗の銅像がある。彼は民族独自の文字を作った功績によって、韓国で一番の偉人になっている。そのことを「ハングルの日」に改めて実感した。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

2018.10.13