「コラム」張禧嬪(チャン・ヒビン)とトンイのどちらが悪女なのか/朝鮮王朝秘話5

 

不可解な粛宗
粛宗が新しい正室として仁元(イヌォン)王后を迎えたとき、淑嬪・崔氏を王宮の外に出してしまい、以後は一度も会った形跡がなかった。仁顕王后と張禧嬪を失った粛宗がさらに淑嬪・崔氏を寵愛するかと思いきや、逆にすごく冷たくなった。
一方で粛宗は、張禧嬪の葬儀を格式高く行なっている。喪に服す期間も、正式な王妃より1日少ないだけで、かなり張禧嬪の葬儀を優遇している。

粛宗は、なぜそこまでしたのだろうか。罪人として自決を命じた割には、張禧嬪のことをずいぶんと尊重している。
一方で淑嬪・崔氏に関しては法律で王妃になることを禁じたうえに、新しい王妃が来たときに王宮の外に放り出している。このあたりの粛宗の行動をどう解釈すればいいのだろうか。
もしかしたら、粛宗は淑嬪・崔氏の裏の顔を知ってしまったのかもしれない。それによって、彼女を冷遇するようになったのかも。
真実は「闇の中」なのだが……。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

コラム提供:ロコレ
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