ドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』は、制作から2年が経つのだが、その評価はますます高まっている。このドラマが、韓国ドラマというジャンルの中で輝いていることは本当に幸せなことだ。
異質のドラマ
韓国ドラマは面白い。
しかし、それは「毎度繰り返される面白さ」である。とにかく、鉄板と言われる題材を繰り返し使っているのが韓国ドラマなのだ。
たとえば、「出生の秘密」「離れ離れになっていた親子の感激の対面」「悪人が復讐される」「自らを犠牲にして友情を守る」といった題材は、古今東西の映画やドラマで多くの人たちを感動させてきた。
しかし、何度も繰り返すとマンネリになるので、制作側はなるべく控えようとするのだが、韓国ドラマはそういう躊躇はしない。何度も繰り返して鉄板のネタを扱うことによって、ドラマの面白さを引き出そうとする。結果的に、韓国ドラマは同じような題材のオンパレードになってしまう。
そういう韓国ドラマの中で、『トッケビ』はまったく異質のドラマであった。
どこが異質だったのか。
何よりも、設定が奇抜だった。(ページ2に続く)
コン・ユが導く『トッケビ』の世界が人間の生死を乗り越えていく