大人の雰囲気たっぷりのブルース3曲「Blues of D」、「I Got the Blues」、「Blues of A」では、ライブハウス中に心地よく広がるリズムに体を預けるようにステージ上を自由に動き、観客とのコミュニケーションを楽しむように歌い、赤いライティングに似合う、大人の色気と余裕も感じるステージングで魅せた3曲となった。
ナム・テヒョンのアコースティックギターも加わっての「Believe U」では、どこか懐かしさを感じさせるカントリー調のメロディーとリズムで会場を温かい雰囲気にさせ、続く韓国ドラマのOST(オリジナルサウンドトラック)楽曲「Real Love」「少年少女」「Take Me Out」は、キャッチーなサビのメロディーと、ナム・テヒョンの豊かな表現力と伸びやかな高音と、美しい裏声を堪能できる楽曲でボーカリストとしての確かな実力を感じさせた。
アコースティックギターで静かに始まるバラード「NO」は切なく悲しい歌詞を相手に語りかけるように歌い、「Who Is This Song For?」では、途中挿入される街の雑踏や日常の生活音は、なぜだか孤独とさみしさを際立たせているようにも感じる。続く「I.D.S」は、ゆったりしたリズムの中にもどこか強さを感じさせるボーカルが印象的なブルースロック。
2017年のSouth Clubのデビュー曲「Hug Me」は、アイドルとしてデビューし長い時間を過ごした大手事務所を辞め、1人オフィステルでの生活を始めた時に作ったという楽曲。当時のやり場のないさみしさと苦しさがストレートに伝わる “抱きしめてくれ”という切ない歌詞が印象的なロックバラードだが、サビでは会場中が大合唱に。悲しい歌ではあるが、South Clubの音楽の世界に酔いしれるファンの満足した姿を見ることが出来た瞬間だった。
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