「コラム」公約の兵役期間短縮を実現できない文在寅(ムン・ジェイン)政権

写真=韓国陸軍公式サイトより

 

2017年5月に誕生した韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権。大統領選挙のときに文在寅大統領は、公約として「兵役期間の短縮」を掲げていた。しかし、米朝関係の緊張によって、その実現に着手できない状況だ。

 

米朝関係の悪化が影響

韓国の兵役期間は、1977年には陸軍の場合で33カ月もあった。しかし、大統領選挙が行なわれるときによく兵役期間の短縮が公約に掲げられて、そうした大統領候補が当選することによって兵役期間の短縮が実現してきた。
1993年には26カ月、2003年には24カ月になった。そして、2011年から21カ月になっている。

文在寅大統領は、選挙のときに「21カ月の兵役期間を18カ月に短縮する」という公約を掲げていた。
莫大な予算が必要となる経済問題の改善と違って、兵役期間の短縮というのは経費がかかるわけでもなく、国民の支持を得られやすい。
そういうことで、文在寅大統領が当選した直後から「兵役期間の短縮がすぐに実現できるのではないか」という観測が生まれていた。
しかし、その後の米朝関係の緊張状態によって、現在のところ兵役期間の短縮に着手できない状況となっている。(ページ2に続く)

2017.10.17