常にファンを見ているホンギと、彼に応えるファンとの一体感が伝わるが、広い会場でも近くに感じられるコミュニケーションが生まれるのが、FTISLANDのライブらしさだ。FTISLANDとファンがお互いに信頼しているからこそのコミュニケーションだ。ギターのスンヒョンとドラムのミンファンが作った「Wanna Go」はストレートなロックから高速ビートに生まれ変わり、そのヘヴィーなアレンジに自然とこぶしがふり上がる。そのリズムに乗って、ホンギもステージの端から端まで全速力で走り回る。
中盤では、韓国デビュー10周年のアニバーサリーイヤーということもあり、デビュー曲「Love Sick」をニューアレンジで披露したが、ジョンフンが「10年前のホンギの声は子どもだった。演奏しながらいろいろ思い出した」と感慨深げに語ったが、27歳になったホンギの感情のこもった熱唱は、聴く者の心を打った。ジョンフンに促されると「My Birthday」から「The Night」までのセットリストを「全部意味がある」と、歌詞から生まれる感情の流れで構成していると解説。ファンにとっては、ライブが一層楽しくなる説明は貴重だ。「今回は、ずっと動くツアー」とホンギが言う通り、後半はロックの応酬。メンバーたちもステージを動き回り、フロアのファンはタオルを振り回しジャンプし、声を上げる。
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