<Wコラム>韓国の「KARAプロジェクト」は日本の「EXILE」から何を学ぶべきか?

<Wコラム>韓国の「KARAプロジェクト」は日本の「EXILE」から何を学ぶべきか?

「KARA」の新しいメンバーを選抜するプロジェクト、「KARAプロジェクト」の最初の候補者が公開された。つまり、「Baby KARA」第1号の誕生だ。

14日、「KARA」の所属事務所のDSPメディアは、「KARAプロジェクト」の公式ホームページをオープンし、7人の練習生(研修生)で構成される「Baby KARA」の1人目のソジン(本名:アン・ソジン)のティーザー映像を「YouTube」で公開した。

事務所関係者によれば、ソジンは1992年生まれの21歳でDSPメディアで3〜4年間のトレーニングを受けており、歌唱とパフォーマンスの両面で即戦力になれる将来有望な練習生で、ソローでも通用するほどの実力派だという。また、普段は元気ハツラツで健康的なイメージだが、ステージの上ではセクシーで濃艶な魅力を発散しているそうだ。

昨年の12月に開かれた「DSPフェスティバル」では「KARA」のバックダンサーとして舞台に上がり、関係者からはすでに注目を集めていた。

彼女自身も、 「私だけの色で自分にしかない魅力をアピールしたい。常に情熱を失わず最善を尽くしたい。」と「KARAプロジェクト」への抱負を語っている。

一方で、「完全体KARA」と呼ばれる5人組「KARA」のファンの中には、新メンバーの追加に反対する声も多い。

「完全体KARA」のファンサイトなどでは、「『KARAプロジェクト』には絶対に反対する。まだ5人の『KARA』を諦めた訳ではない。多くのファンが新メンバーの選抜を認めていないのに、なぜ勝手に進めてしまうのか理解できない。この選抜オーディションはボイコットすべきだ。」など、激しい批判の声が多数寄せられている。

事務所側もこのような反応は予想していたようで、ある関係者は「ファンの反発があるのも事実だ。大勢のファンが、未だ元の5人組『KARA』の再結成を期待しているようだ。」と語った。
続いて、「24日にソウルで開かれるファンミーティングでファンの方々と積極的に会話を交わす予定だ。少しの間、待っていただきたい。」とコメントした。

なお、今回のプロジェクトの参加組「Baby KARA」の残りのメンバーたちは、明日以降順次公開される。
21日までには、7人の「Baby KARA」がすべて公開され、全員によるティーザー映像も配信される予定。

そして、27日からは韓国の音楽専門チャンネル「MBCミュージック」にてオーディション型ドキュメント番組「KARA Project」の1回目が放送される予定だ。

番組内では、ファンからのリアルタイムの投票も実施される予定。韓国のSNSの「connect me」や日韓のモバイルメッセンジャー「LINE」などからも参加できるという。

そして、6回目の番組最終回では、芸能業界関係者からの総合的な点数も加わり、 新生「KARA」の新しいメンバーが決まる見通しだ。但し、現在のメンバー3名の意見がどのように反映されるかは、まだ分からない。

今のところ、ファンの世論は賛成と反対で分かれているが、韓国内では反発ムードに傾いているようにも見える。しかし、現在メンバーの積極的な意見表示しだいで、状況が変わる可能性もある。果たしてこのオーディションプロジェクトは成功するのだろうか。

その前例、いや、成功例は、日本にある。韓国は、日本の経験から学んできたことが多い。欧米に比べて、社会システムや文化が似ているから、真似しやすいのだ。当然、日本の成功例を真似ることが、韓国での成功率を劇的に上げる方法になる。芸能界もその例外ではない。

2007年、日本の人気ユニット「EXILE」が新メンバーの選抜を武道館で大々的に開催し、「タカヒロ」という逸材が加わった。この新メンバー追加が功を奏し、その後に続く「EXILE」第2の全盛期が始まった訳だ。

年齢も若く、女優やソロ活動など、将来の方向性が定まっていないことの多い女性アイドルグループにおいては、メンバー交代や脱退、追加選抜などの変動要素は避けられない。個人事務所を好む韓国芸能界では、なおさらのこと。

「KARA」にしても、最終的にファンが納得できる実力派メンバーが選抜されれば、「EXILE」のように「第2の全盛期」を迎えられるかもしれない。しかし、そのために優先すべきことは、「KARAプロジェクト」ではなく、「KARAファンの説得プロジェクト」だろう。

2014.05.15