ソウル地下鉄事故 追突後に乗客から悲鳴も、約200人けが

20140502003300882_12日午後3時32分ごろ、ソウルの地下鉄2号線の上往十里駅で、蚕室駅方面に向かっていた列車が前の列車に追突する事故があった。
消防当局によると、乗客約200人が負傷した。大多数は軽傷だが、2人は骨折しているという。2号線の一部路線は運行が停止している。乗客は線路に降りて退避した。負傷者の一部は近くの病院に運ばれた。
車両の不具合で停車していた列車に後続列車が追突したという。後続列車は急ブレーキをかけたが間に合わず追突、前の列車の車両連結器が破損し、後続列車が脱線した。
事故当時、前の列車に乗っていた乗客は「停車していたところ、突然後ろから大きな音がして立っていた乗客が倒れた。車内の照明が消え、悲鳴が上がった」と語った。避難を呼び掛ける案内放送はなく、乗客がドアを開けて脱出したという。
2号線を運営するソウルメトロの関係者は「後続列車が急ブレーキをかけたが、200メートルの安全距離を確保できず、追突したとみられる」と明らかにした。また、「曲線線路だったがため、前に停車していた列車が見えなかったようだ」と説明。列車の自動安全距離維持装置が故障したか、運転士が曲線区間で停止信号を見落とした可能性があると推定される。
ソウル市関係者は事故の原因について、「自動安全距離維持装置が故障したためとみられる。故障の原因については調べなければならない」と述べた。別のソウルメトロの関係者は「二つの列車はいずれも手動運転だったため、前の列車と一定の間隔が維持できなかった」と伝えた。自動距離維持装置は列車間の距離が200メートル以内になると自動的に作動する。
一方、国土交通部は世宗政府庁舎に中央事故収拾本部を設置した。迅速な事故の収拾に向け、ソウル市やソウルメトロと緊密に協力する方針で、緊急復旧や市内バスの増便などを指示した。
事故現場には消防士や警察官ら200人以上や救急車と消防車の計58台が投入され、事故の収束に当たっている。

2014.05.02