「サヨナライツカ」「私の頭の中の消しゴム」のイ・ジェハン監督最新作「71 Into the Fire」(英題)の邦題が「戦火の中へ」に決定、角川映画配給で2011年2月より角川シネマ新宿他にて全国公開が決定した。
本作は、韓国大手のエンタテインメント会社のテウォン エンタテインメントが製作、ロッテ エンタテインメント配給で、朝鮮戦争勃発60周年にあたる今年6月16日に韓国で公開。
観客動員数約350万人、興行成績約23.5億円を叩き出した戦争アクション超大作。
朝鮮戦争で戦い命を落とした15歳の学徒兵が遺した手紙を基に製作され、当時、学徒兵として集められ71人の若者たちが、夢と希望を抱きながら勇敢に戦った姿を描く。
主演には、日本でも絶大な人気のダンス・ヴォーカル・グルーBIGBANGのT.O.Pことチェ・スンヒョンが、学徒兵たちを率いる中隊長を演じており、本作が本格的な映画デビューとなる。
そして、中隊長にライバル意識を持ちながらも支える青年に「火山高」「美しき野獣」のクォン・サンウ、敵の北朝鮮を率いる将校を、「シークレット」(公開中)のチャ・スンウォン、韓国軍の将校を演じるのはドラマ「IRIS-アイリス-」のキム・スンウ。
【INTRODUCTION】
英題“71 Into the Fire” は朝鮮戦争中に、とある学徒兵が書いた手紙がアイデアのきっかけとなっている。
手紙は1950年に書かれ、投函されることはなく学徒兵のポケットの中から発見された。
本作はその手紙を基に、71人の学徒兵の夢と希望が戦争によって打ち砕かれる様を描く悲劇の物語である。そして、今もなお世界各地では戦争の犠牲となる青年が後を絶たない。
1945年8月15日。大日本帝国の支配から解放された朝鮮は、今度はアメリカとソ連によって南北に分断された。1950年6月25日、北朝鮮軍が南へ侵攻。北朝鮮軍はわずか3日でソウル市を陥落させ、その40日後には朝鮮半島をほぼ全土占領した。唯一占領されなかったのは洛東江を境にした半島の最南端地域。韓国軍とアメリカ軍はこの洛東江を防衛線とし、最後の反撃を企てた。
映画はこの大決戦を中心に描く。平均年齢16歳。71人の学徒兵らに勝ち目はなかったが、彼らはそれでも屈服することはなかった。北朝鮮からの攻撃はピークに達し、北朝鮮の熟練の兵士を相手に、学徒兵らは決死の反撃に出る。これが朝鮮戦争の運命を変えた戦いとなった。
【STORY】
1950年、朝鮮戦争勃発。
北朝鮮軍が南へ進撃してくる中、韓国軍の将校、カン・ソクテ率いる一隊はポハンから撤退し、韓国軍の防衛線が張られているナクトンガンへ進めと命令される。
出発前、カン・ソクテはポハン女子中学校でキャンプを構え、訓練らしき訓練も受けていないような、若き71人の学徒兵を集める。そして、国連軍が近郊のプサンへ到着するまで、オ・ジャンボムを中隊長とし、ポハン市を防衛せよという指令を与えた。
その夜、見張りに立った学徒兵が北朝鮮兵の一隊を目撃する。恐怖に慄きながらも彼らはなんと、敵兵を一掃するのだった。翌日、山へ偵察に向かった彼らは、再び北朝鮮軍と交戦する。激しい銃撃戦に犠牲者を出してしまう。その恐怖に怖気づいた学徒兵の一人が隊から逃亡してしまう。しかし、北朝鮮軍に捕まってしまい、北朝鮮軍率いる隊長、パク・ムランのところへ連れて行かれる。捕虜の学徒兵の話から、攻めてきた一隊が10代の学徒隊だと知ったパク隊長は、武器も持たずに学徒キャンプへ踏み込み、学徒兵たちに定めた時間までに降伏するよう話すのだった。
しかし、中隊長のジャンボムはその申し出を断り、全面的な戦いを挑むことを告げる。
一方、カン・ソクテは北朝鮮軍が浦項の学徒兵たちを攻撃しているとの一報を耳にし、上官へ援軍を送るよう頼みに出る。連合軍の司令官は彼の要請を聞き入れ、兵士を十分に送れない代わりにバズーカ砲を学徒たちに支給するよう指示する。
刻一刻と時間が迫る中、学徒兵たちは、集められるだけの武器を集め、出来る限りの策で北朝鮮軍の攻撃に備える。
そして援軍の到着を待たずして、時計の針がその時を刻む。大砲の音と共に朝鮮戦争の運命を変えた戦いが始まった。
【Cast】
チェ・スンヒョン(T.O.P) / 韓国軍学徒兵 オ・ジャンボム役
Kポップグループ、BIGBANGのラッパーとして芸能活動を始める。音楽活動で人気を得た後『19』で役者デビュー。イ・ビョンホンと共演したテレビシリーズ「IRIS -アイリス-」で好演し、注目の若手株となった。
BIGBANGはアジア各国でも人気グループとなり、2008年には日本でオフィシャル・シングル・アルバムをリリースしている。2009年末、グループは数々の新人グループ賞に輝いた
フィルモグラフィー『19』(2009)/「IRIS -アイリス-」(2009)/『アイリス THE MOVIE』(2010)
クォン・サンウ/韓国軍学徒兵 ク・カプチョ役
2001年『火山高』で映画デビューをはかり、脇役にもかかわらず注目を浴びる。その後アクションコメディ『ひとまず走れ!』でソン・スンホンと共演し、2003年『同い年の家庭教師』や『マルチュク青春通り』で一躍人気スターとなる。その後、多数の映画やテレビドラマに出演し、様々な役柄を演じている。アジアや日本でも絶大な人気を誇ったシリーズもあり、彼を韓流スターとしてトップの座に押し上げた。
フィルモグラフィー
『悲しみよりもっと悲しい物語』(2009)/『宿命』(2007)/『Running Wild』(2005)/『恋する神父』(2004)/『マルチュク青春通り』(2003)/『同い年の家庭教師』(2003)/『火山高』(2001)
チャ・スンウォン/北朝鮮軍将校 パク・ムラン役
トップファッションモデルとして活躍後、1997年『ホリデー・イン・ソウル』で役者デビューを図る。その後、『陽が西から昇ったら』(1999)や『愛のゴースト』(1999)で演技力に磨きをかける。『世紀末』(1999)では大学教授役を、『リベラ・メ』(2000)では放火犯を演じるなど多彩な役に挑