アン・ジェウク主演「ドキドキ再婚ロマンス 子どもが5人!?」鑑賞コラム 到着!

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アン・ジェウク本人が「いろんな役を今まで演じてきたけれど、あまりに優しすぎて、息苦しいくらい」というほど、誠実さのかたまりであるサンテ。それゆえにサンテとミジョンは、勢いで恋に落ちるのではなく、社会人としても親としても常識的な感覚を持ちつつ、再婚したら5人の子持ちになる現実を十分に考えたうえで、慎重に愛を育んでいくのだ。

離婚や再婚を経験している家庭も少なくない現代社会で、実際にも起こり得る問題を描いたことが、このドラマが共感を呼び、愛された大きな要因だ。サンテとミジョンの再婚に一番の障害となるのは、やはり家族の問題。が、それも、いたって常識的に、かつハートウォーミングに描かれる。サンテの再婚を望んでいるものの、相手が3人の子持ちだとわかると、心配から反対するサンテの両親。サンテが結婚すれば他人となってしまうことや、溺愛する孫とも別れて暮らさなくてはならないことを悲しむサンテの妻の両親。これまでのドラマならば、母親がハチマキを巻いて断食したり、髪の毛をつかんでのとっくみあいで結婚を阻もうとするところだが、そういったドタバタは一切出てこない。

感情的な言葉を発したとしても、それはその人物の立場にしてみたら十分に理解できるもので、どの人物にも共感し、情がわいてくるのだ。
そして、もっとも考えさせられるのが子どもたちの問題だ。資産家の祖母のもとで育てられたサンテの子どもと、倹約と自立を植え付けられて育ったミジョンの子どもたちは、同級生で親友だったにも関わらず、一緒に生活するうちに、育った環境の違いから、少しずつトラブルを起こすようになる。その都度、サンテとミジョンは改めて再婚の難しさを悟るようになるが、2人で話し合いながら、子どもたちとコミュニケーションをとりながら、解決策や妥協点を見出していく。こうした光景は、再婚カップルでなくとも、子を持つ親ならば誰もが共感することだろう。(3ページに続く)

2017.04.24