小気味いいほどの快進撃
「いい人の周りにはいい人が集まってくる」
このドラマを見ていると、その公式が浮かび上がってくるような気がします。
悪に手を染めていた人々が他人のちょっとした温かさに触れたり、愛する人の一言でふと我に返ったりする……。
殺伐としていた序盤からは想像できないほど、中盤からは小気味よく展開し、視聴者をぐいぐいと引き付けます。
そして、ペク・シユンの悲しい復讐劇はいつのまにか町の希望に変わり、町の団結力で悪をなぎ倒していきます。
そこではもう、全員が町の英雄です。
なお、『夜を歩く士(ソンビ)』ではちょっと不気味な吸血鬼に扮したイ・スヒョクでしたが、『町の英雄』では、警察官を目指す万年就活生のチェ・チャンギュを好演しています。
ジョンヨン(少女時代のユリ)に淡い恋心を抱くチャンギュが、シユンを師と仰ぎ、真の正義とは何かを模索しながら成長していく姿は、とても好感が持てます。
このドラマでイ・スヒョクのファンもかなり増えるのではないでしょうか。
最終話での彼のラブラブなセリフにはあまりに可愛くて笑ってしまいますが、それは見てのお楽しみです。
とにかく、「正義は必ず勝つ」ということを信じたくなる作品です。
パク・シフの小気味いいほどの快進撃と、どこから見てもただただ美しい姿に酔いしれながら、パク・シフのファンの方もそうでない方も、このドラマを見てぜひ「スカッ!」としてください。
文=朋 道佳(とも みちか)
※この記事は、「朋道佳のイチオシ3」を再構築して掲載しました。
コラム提供:ロコレ
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