第4回(最終回) 仁祖の歴史的な評価
1646年1月3日に起こったアワビ毒物事件。その容疑者にされてしまったのが、仁祖の長男・昭顕(ソヒョン)の妻であった姜(カン)氏だった。高官たちは姜氏の無実を主張したが、仁祖は聞く耳を持たなかった。姜氏は3月13日に実家に戻されてしまい、最後には自害せざるをえなくなった。
滅ぼされた長男一家
夫を殺されて自分も死罪。姜氏は無念の中で死んでいった。
そのあとの悲劇も凄まじかった。
姜氏の母や兄弟たちは無惨にも処刑されてしまい、息子3人は済州島(チェジュド)に流された。
それだけではない。
息子3人のうちの2人は暗殺のような形で絶命している。仁祖や趙(チョ)氏の暗躍があったに違いない。
まさに、一家が滅ぼされてしまったのだ。(ページ2に続く)