1曲目の「One Kiss」日本語バージョンから惜しみなく披露される、力強さと繊細さを合わせ持った歌声は健在。さらにパワーアップしたパフォーマンスで「Love You More」のようなエモーショナルなロックナンバーから、「Love You To Death」といった切ない心情を織り上げるバラードまで歌い上げ、多彩な表情でファンを魅了した。
約2年間の軍隊生活を終えて間もないジェジュンは「まだこの社会に慣れてないんですよ」と冗談交じりにこの日何度も口にする。浮世離れした美しいビジュアルは相変わらずだが、そのパフォーマンスから感じられるのは両足をしっかりと地面につけて堂々と歩を進めるとても人間くさい逞しさ。これまでに経験してきた全ての出来事を身体の中でパワーに変換しているかのようだ。客席へ向ける笑顔や、無造作に髪をかきあげる仕草のひとつひとつがとても自然で、台本が無いというMCで語られる言葉にも等身大の愛嬌がたっぷり。ファンからの「可愛いー!」という声にも「可愛いとか言わないでくださいよ〜もう30代なんですから!」と受け答えて笑いを誘う。「2年間日本語を使わなかったから単語を忘れてしまった」と話すのが嘘のように日本語も流暢だ。「僕の曲の日本語バージョンをもっと準備したかったけど、時間がなかったのが残念」としながらも、「Good Morning Night」の日本語バージョンではファンと息ぴったりに掛け声を合わせて、この日のライブのハイライトとなる1番の盛り上がりを見せた。(3ページにつづく)