若い感性を大事にしたい
強い印象を受けたユン・ソクホ監督は、若い二人のアイディアをじっくりと聞いた。
「高校生の男女が初恋に落ちる。しかし、男性のほうが事故で死んでしまう。それなのに、何年後かに初恋の男性が女性の目の前に現れる。でも、記憶喪失に陥っていた……」
このアイディアにユン・ソクホ監督はすっかり魅せられた。
もちろん、経験の浅い脚本家を起用することは不安だった。ドラマ全体が台なしになりかねない危険性をはらんでいる。
だが、自分がフォローすれば大丈夫だ、と思った。
何よりも、若い感性を大事にしたかった。
若手を脚本に起用すること……この勇気ある決断が、後にすばらしい結果をもたらすことになった。(4ページに続く)