「コラム」韓国ドラマに出てくる悪女はなぜあんなに冷酷なのか

「怖いもの見たさ」を増幅

韓国ドラマに登場する悪女が一番冷酷になるのが、血がつながっていない身内への仕打ちである。
たとえば、夫が死んだときに夫の連れ子を文無しにして追い出す、なんて当たり前。自分がお腹を痛めて産んだ子供を守るためなら、「義」がつく親、兄弟、子供を徹底的に排除する。そんな場面を描いた韓国ドラマを今まで数多く見てきた。
「こんなひどい女がいるか」
ドラマの話なのに、視聴者はあまりに感情移入しすぎて、架空の悪女を現実の存在のように錯覚してしまう。
そうなると、ドラマの人気はグッと上がってくる。韓国ドラマが執拗に悪女を登場させるのは、情にもろい韓国の視聴者たちの感情を逆撫でにして、「怖いもの見たさ」を増幅させるからである。

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2016.12.18