否定的な視線がある。無条件、愛が前提にならなければならない「結婚」を、お互いに誰なのかわからないという状態で反強制的に始めなければならないという点などからだ。そのため、話題性と認知度の上昇を狙った出演ではないかという意見が無くならないのも事実だ。MBCのバラエティ番組「私たち結婚しました」のことだ。
スタートはビジネスかも知れない。結婚生活を夢見るというよりは、高い話題性をパターンにした認知度の上昇を狙った出演だという言い方がより説得力がある。
しかし、その後に出演者が仮想結婚の生活をともにして思い出を作りながら近くなっていく過程まで批判的な視線で見なければならないかは疑問だ。愛ではないにしてもふたりが仮想夫婦として息を合わせて心を交わす様子に敢えて後ろ指を差さなければならないだろうか。
3日に放送されたMBCの「私たち結婚しました」から降板したジョタの涙はずいぶん切なかった。別れの寂しさと熱いホンネが盛りこまれていたたからだ。この感情が愛なのかは知ることができないが、視聴者に感動を与えるには十分だった。視聴者はこれまでふたりが積みあげた思い出を誰よりよく知っていたからだ。
この日の放送で、ジョタとキム・ジンギョンは仮想結婚の生活を終了した。別離はよりにもよってクリスマスの雰囲気が高まった日に訪れた。ジョタは、サンタクロースの服を着てジンギョンの前に立ったが、彼らを迎えたのは「仮想結婚を終了しなさい」というメッセージが書かれたカードだった。ジンギョンは、「信じられなかったです。最初から積んできた思い出がよみがえりました」と、ジョタは「頭の中が真っ白になりました。寂しかったし、夫婦として最後の日なんだという気分でした」と残念がった。
ふたりは、思い出の箱を一緒に開けて、過ぎし日々を回想する時間を持った。初めて会った日に撮った写真と、お互いに対して送った手紙やエピソードが盛りこまれた柔道着などが思い出を刺激した。
放送の終わりに登場した相手に送るビデオレターが感動的だった。ジンギョンは、「すごく緊張してる。お互いに長く応援しあえる良い友達として残れたら嬉しい。しょっちゅう会いたい。ありがとう」というメッセージを公開した。
ジョタは、涙まで浮べて視聴者まで感動させた。彼は「不足な部分も多かったけど、とても気配りしてくれて、心から僕の味方になってくれて本当にありがたい。僕の奥さんになってくれてありがとう」という真心のこもったメッセージでで感動させた。
キム・ジンギョンとジョタは、5月にこのプログラムに合流し、約6か月間仮想夫婦として息を合わせて視聴者から愛された。