「取材レポ」キム・スヒョン来日!韓国時代劇『太陽を抱く月』日本初放送記念記者会見

2012年、最高傑作と話題沸騰中の韓国時代劇ドラマ『太陽を抱く月』の日本初放送を記念した特別試写会が7月4日(水)、東京四谷、韓国文化院ハンマダンホールにて開催され、人気若手俳優キム・スヒョンが舞台挨拶と記者会見に登壇した。

キム・スヒョンが舞台挨拶と記者会見

2012年、最高視聴率46.1%(※AGBニールセンメディアリサーチ首都圏エリア)を記録した同作は朝鮮時代の架空の王の時代、キム・スヒョン演じる御年23歳の若き王イ・フォンの恋物語を描いた哀しく切ない“宮中ロマンス。
ヒロインのホ・ヨヌ/ウォル役にハン・ガイン、異母兄ヤンミョン役にチョン・イルが好演し、ドラマ前半を盛り上げる幼少時代を演じた子役のヨ・ジング、キム・ユジョン、イ・ミンホにも注目が集まった。
キム・スヒョンは2007年シットコムドラマ『キムチ・チーズ・スマイル』でデビュー、2010年『ジャイアント』では韓国SBS演技大賞・ニュースター賞を受賞、2011年にはペ・ヨンジュンがプロデュースし話題となったドラマ『ドリームハイ』に出演、新人賞と人気賞の2冠を獲得。
本作では百想芸術大賞テレビ部門最優秀賞を受賞するなど高い評価を受けている。

キム・スヒョンが舞台挨拶と記者会見 キム・スヒョンが舞台挨拶と記者会見
多くの報道陣が待ち受ける中、ダークスーツをシックに着こなして登場したキム・スヒョンは「こんにちは。キム・スヒョンです。よろしくお願いします。」と日本語で挨拶し、記者会見がスタート。

キム・スヒョンが舞台挨拶と記者会見 キム・スヒョンが舞台挨拶と記者会見
時代劇初挑戦となる本作の出演の決め手を「一言でいうと“フォン”という人物に惚れ込み、この役に挑戦したいと思いました。しかし、王の役を演じるうえで、王としての命令や、政治に携わること、叶わぬ愛とか・・・。宿題も多かったです。逆にそれが自分を誘惑し、だからこそ演じたいと感じました。」と語った。
『クリスマスには雪が降るの』、『ジャイアント』では彼自身が子役を演じたスヒョンだが、子役からのバトンタッチについて、「子役を演じたヨ・ジング君は非常にエネルギーにあふれた子役で、(僕が)しっかりと受け継がなければというプレッシャーも大きかったです。彼の演技に助けられましたし、僕も頑張ることができました。そして彼の演技を見ていたので、成人になってからの“フォン”も完成することができました。この作品は、子役の俳優と成人時代を演じる俳優のシナジー効果を生み出せたと思っています。」と称賛の言葉を贈った。

キム・スヒョンが舞台挨拶と記者会見 キム・スヒョンが舞台挨拶と記者会見
撮影中について「僕は韓国の数え年で25歳ですが、今までの人生で一番の寒さを経験しました。極寒の中での撮影で、俳優として共演者の皆さんと息を合わせるということを学びました。当時は寒さと空腹と眠気にさいなまれながら、ストレスも感じ、追われるような撮影でしたが、俳優みんなの結束力が、自分だけでなくスタッフをも引っ張ることができると初めて知りました。」と振り返り、「フォンが“ウォルがヨヌだった”という事実を知るシーンでは僕はかなり涙を流すシーンの撮影でした。その時はスタッフまでもが、一緒にたくさんの涙を流してくれたことは今も忘れることができません。大変な撮影でしたが非常に良い経験ができたと思います。その時の気持ちを、画面を通して視聴者の皆さんに感じてもらえたら嬉しいです。」とエピソードも明かした。
さらに「この作品は朝鮮時代が背景で架空の王が登場します。幻想的なファンタジードラマなので、肩の力を抜いて、視聴者のみなさんも身近に感じて頂けたら嬉しいです。
このドラマの中には様々な愛のカラーがあります。自分の好みに合った愛のカラーを選んでご覧頂けたら、より楽しむことができると思います。」とドラマの見所もアピール。

初の時代劇に出演して変化したことは?との記者からの質問に「撮影前は、臆病になっていて “怖い”という気持ちがとても強かった。時代劇で王様の役ということで非常に大きなプレッシャーを抱えてのスタートでした。宿題もたくさん抱え、俳優として非常に大事な時期だということを自分自身も感じていたので、とても心配でした。でも、『何か物事をしようとしたときに、たとえその前でひるんでしまっても怖いと思ってしまっても、それができるとしたら勇敢な人だ』という言葉を思い出し、すこし意地になった部分もありましたが、挑戦しました。』と吐露。
また「僕が演じたフォンと三国志を題材にしたコミック『蒼天航路(そうてんこうろ)』の曹操が、似ていたので参考にしました。撮影中、王の役、政治を描いている点、そして王の周りにいる従人との心理的な闘いなど、常に、一段上、二段上を見通して闘わなければならないといった圧力を感じ、まだまだ自分は未熟だと実感しました。でも共演者の皆さんと息を合わせることができ、良い作品になったと思っています。この作品でドラマ友達も得ました。良い先輩も得ることができました。さらに、今日、日本にも来ることができて、本当に嬉しく思っています。実は皆さんに自分の演技を観ていただくのは少し恥ずかしい気持ちですが、僕は挑戦中なので、挑戦できること自体がとても嬉しいです。」と語り、本作が彼にとってターニングポイントになったことをうかがわせた。

一途に愛する役が多いキム・スヒョンだが、自身の恋愛観を聞いてみると「どういうキャラクターであっても自分が演じるうえで、“無”から“有”は創れないと思います。
最初は自分自身からスタートし、自分を変化させながら役に近づくと習いましたし、僕もそれが正しいと信じています

2012.07.04