<コラム>「ヨン様」ペ・ヨンジュンのうれしい悲鳴とは?

<コラム>「ヨン様」ペ・ヨンジュンのうれしい悲鳴とは?

10年前、ドラマ「冬のソナタ」の主演として、日韓の両社会を同感させた「ヨン様」こと、ペ・ヨンジュン。彼が最大株主として支えている韓国の芸能プロダクションが「KeyEast」(キーイースト)である。

度重なる吸収合併や株売却などを経ていながら着実に成長を遂げ、今では年商60億円を超える上場企業に進化した。日本でお馴染みの韓流衛星チャンネル「DATV」を運営する「デジタル・アドベンチャー」社も傘下に収めている。

所属芸能人も、アイドルグループ「SS501」のメンバーであり、韓国版「花より男子〜Boys Over Flowers」のキム・ヒョンジュン、ドラマ「ドリームハイ」と「太陽を抱く月」のキム・スヒョン、「宮〜Love in Palace」」と「魔王」のチュ・ジフン、「スリーデイズ」(原題)のソ・イヒョン、「個人の趣向」のワン・ジヘなど、若手の人気俳優を中心に増えつつある。

芸能人が設立した俳優マネージメント事務所としては、同じく韓流スターのイ・ビョンホンが2006年設立した「BHエンターテインメント」などがあるが、「KeyEast」は財務や経営規模の面では頭一つ抜けている存在だ。

そんな「ヨン様企業」が年初めからうれしい悲鳴を上げている。

所属俳優のキム・スヒョンとキム・ヒョンジュンが同時間帯に別々の水木ドラマに出演しており、視聴率「1位」をバトンタッチしながら活躍しているからだ。

キム・スヒョンの場合は、昨年の大ヒット映画「隠密に偉大に」(原題)の勢いそのままに、水木ドラマ「星から来たあなた」(原題)でも宇宙人役で高い評価を得ている。まさに「業界一旬な男」といえる人気ぶりだ。

このドラマは、中国での反響も話題になっている。そして、彼が歌っていたドラマのOSTも韓国の各種音楽配信ランキングで「1位」(デイリーランキング)を獲得し、歌手さながらの歌唱力をアピール。

一方、アイドルグループ「SS501」のリーダーで、「花より男子〜Boys Over Flowers」では「演技の下手さ」で話題を集めたキム・ヒョンジュンだが、放映中の水木ドラマ「感激時代:闘神の誕生」(原題)では別人のような熱い演技力を見せている。難易度の高いアクションシーンだけでなく、号泣シーンなどの感情移入も難なく消化している。

視聴率の面では、キム・スヒョンの「星から来たあなた」が29.6%の圧倒的な影響力で終演。そして、制作費15億円をかけた大作ドラマでキム・ホンジュン主演の「感激時代:闘神の誕生」が12.5%の視聴率で新たに「1位」に浮上した。

同時間帯の新作ドラマ「スリーデイズ」が11.1%の視聴率で、その後ろを至近距離で追っているが、このドラマには更に「KeyEast」所属のソ・イヒョンが好演中。ちなみに最近、「スリーデイズ」のソ・イヒョンは、「SS501」マンネ(末っ子のキム・ヒョンジュン)との熱愛説が浮上していたが、仲良し関係に過ぎないと公式発表されている。名前の似ている「SS501」の2人と縁が深い訳だ。

「SS501」リーダーのキム・ヒョンジュンの話に戻ろう。「アイドル出身役者」という負のイメージからまだ脱却していなかった彼だが、ドラマ「感激時代:闘神の誕生」で一気に「一人前の俳優」として再ブレイクを果たしつつある。そうなれば、「KeyEast」のペ・ヨンジュンは、「最強の男優ツートップ」を手に入れたことになり、同社の株価もさらに上昇するだろう。

「演技派のイケメン俳優」から業界の長者番付を賑わす「芸能人富豪」への大躍進を遂げた「ヨン様」。彼のさらなるチャレンジが楽しみだ。そして、今年中には聞こえてくるはずの令嬢との結婚ニュースは、更なる楽しみである。

2014.03.12