傑作の予感がするけれど
順調に撮影を終えた『師任堂、色の日記』。本来なら、10月に韓国と中国で同時に放送が始まる予定だったが、今はまだ明確な放送日を決められない状態である。韓国と中国の政治的な問題が影響してしまったからだ。
韓国は北朝鮮のミサイル攻撃に対応するために、アメリカの後押しもあって「THAAD(サード)」と呼ばれるミサイル防衛システムを配備する計画である。しかし、中国の領土までレーダーが及ぶということで、中国が韓国に対して嫌悪感を露にしている。つまり、中国は「THAAD」の配備に反対なのである。
それにもかかわらず、韓国は当初の計画を変えないつもりだ。これが韓国と中国の政治対立を引き起こしてしまった。
その結果、中国は韓流スターの入国まで制限するような対抗措置を取っている模様だ。こうした状況で、果たして『師任堂、色の日記』の10月からの韓国・中国同時放送開始が可能なのかどうか。雲行きは怪しいと言わざるをえない。
作品そのものは傑作の予感がするだけに、政治的な問題に影響されないで、純粋に大衆文化として中国にも受け入れてもらいたいのだが……。
主演のイ・ヨンエも、きっとハラハラしているに違いない。
文=「ロコレ」編集部
コラム提供:ロコレ
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