映画『マイウェイ12.000キロの真実』大ヒット祈願イベント開催!!

映画『マイウェイ12.000キロの真実』の日本公開日が1月14日と迫り期待が高まる中、1月5日(木)、都内のホテルザ・ペニンシュラ東京にて主演のチャン・ドンゴンとオダギリ・ジョー、カン・ジェギュ監督が出席し映画の大ヒットを祈願するイベントが行われた。

『マイウェイ12.000キロの真実』

映画のプロモーションで昨年12月に来日、日本より一足早く公開日を迎えた韓国では舞台挨拶などのPR活動に行ない、日本公開直前に再来日となったチャン・ドンゴンは報道陣に対し「またお会いできてうれしいです」と日本語で挨拶した「新しい年を迎えまた日本に来ました。

 

強行スケジュールで疲れていましたが空港に着いたところ日本は非常に暖かく、気分がとても良かったです。」と日本の印象を述べ、「どうぞ皆さん映画にたくさんの関心を持って下さい」とPRした。

カン・ジェギュ監督は「新年を迎え、この『マイウェイ』を通じて皆さんにお会いできて本当に嬉しいですし感謝しています。」と挨拶、さらに「この作品は韓国と日本の若者が戦争を通して友情を取り戻していく物語。映画の中で韓国人が日本人を、日本人が韓国人をどう思っているか、またどう感じているか語られています。ぜひ韓国、日本の若い人たちに見て頂き、共感して頂きたいと願っています。この問題についてたくさんの方に関心を持って頂くきっかけになって欲しいです」と熱くアピールした。

 

オダギリ・ジョーは新年の挨拶を述べた後、「何度も会見をやっているので特に話すことはないです。(笑)」と得意のぶちゃけトークで会場の笑いを誘い「今日は新年の挨拶とベルリン映画祭への出品が決定した報告会という形でお願いします(笑)」と更に笑いを誘い、その場の雰囲気を和らげた。

『マイウェイ12.000キロの真実』

チャン・ドンゴン、オダギリ・ジョーと一緒に釜山で新年を迎えたカン・ジェギュ監督は「釜山で舞台挨拶をしました。私たちが持っている歴史とは何か、韓国、日本の関係とは何か、『マイウェイ』という映画が持つ意味など改めて考えを深めることができた。私たちが現在抱えている問題点、歴史の中でどういう過ちがあったのか、そして新しい歴史をどう築いたらいいのかという考えにも及び、共に過ごせたのはとても意味のある時間だった。」と感慨深く語った。

また第62回ベルリン映画祭<パノラマ部門>招待出品決定の嬉しいニュースについてカン・ジェギュ監督は「『人と人の関係は正直に素直に心を開き、一つになることが大切』というメッセージを持つこの『マイウェイ』という映画は韓国、日本に限らず世界の人たちにそのメッセージが伝わっていくことを願っています」とコメントした。

オダギリ・ジョーも「このような商業的な映画が三大映画祭に選ばれることはあまりあることではない。エンターテイメントでありながらそのアート性や監督の技量が評価されたと思います。自分も参加できて光栄です。」と喜びのコメント後、「監督がかなりのお金を渡したのでは?」と、ここでも持ち前のジョークを披露し会場を沸かした。

撮影前からベルリン映画祭出品を提案していたというチャン・ドンゴンは「開幕作品ではないがこの映画が紹介されるのは嬉しいです。今まで、ヨーロッパ側から描かれていた第2次世界大戦を観てきたヨーロッパの人たちが東洋人の視点で描かれたこの映画を見ることはとても新鮮に感じるのではないでしょうか。この映画と密接な関係のあるベルリンでの上映ということもとても嬉しいです。彼らにこの映画がどのように受け止められるか気になると同時に期待もしています」とコメント。

オダギリジョー

「あのチョット・・・」と一言いいたげなオダギリ・ジョーは「素晴らしいコメントだったので」とチャン・ドンゴンのコメントに感心、「さっきの僕のコメントはなしにして」とお願いするようすに、チャン・ドンゴンも会場も大爆笑。演じた役名が“辰夫”で辰年生まれの年男だというオダギリ・ジョーは「年末年始、韓国で一人で過ごしました。新年のカウントダウンをお二人やスタッフのみなさんと乾杯して迎えました。

偶然ホテルの窓から初日の出を観ることが出来て嬉しかった。36年間の人生で初めて・・・特別な年になって欲しいです」と貴重な体験に喜び、チャン・ドンゴン、カン・ジェギュ監督と共に過ごしたことを明かした。

最後に『マイウェイ』とはと聞かれた3人。カン・ジェギュ監督は「この映画は単なる戦争映画としてみて欲しくない。韓国と日本の二人の若者が長い旅路の果てに築いた友情を描いた作品。現代の若い人たちにぜひ、見て欲しい。新しい未来、新しい歴史を作るきっかけになってくれれば嬉しい。」とメッセージを伝えた。

チャン・ドンゴンは「夢と希望の映画であり、厳しさに立ち向い、克服していく映画です。日本でも韓国でも、国際的にもいま厳しい時代に生きていると言われます。この映画における戦争はその厳しい時代の象徴とも言えます。その厳しさを克服していく姿が昨年、震災で被災した方々にとって少しでも力と希望になる映画になることを願います」と熱いエールを送った。

 

カン・ジェギュ監督、チャン・ドンゴン、二人の素晴らしいコメントを賞賛したオダギリ・ジョーは「“今日のオダギリは終始無言だった”と書いて」と記者に要望し、再び笑いを誘ったが「日本と韓国は仲がいいようで、微妙な関係だった。誰も触れようとしなかった日本人と韓国人の友情を描いた監督は本当に凄い」と絶賛、最後は「今“KARA”や“少女時代”などのK-POPが大人気だがその“根本はどこか”を真剣に考えて欲しい」と締めくくった。

『マイウェイ12.000キロの真実』 『マイウェイ12.000キロの真実』

3日間で100万人の動員を記録し大ヒット公開中のこの映画に対し、「様々な意見があるのは当然でこの時代に勇気を持ってこの問題を取り上げた監督は素晴らしい。歴史的背景を背負っている点で観る人の立ち位置で受け止め方も違ってくる。映画は公開されたとたん観客のもの。この映画はシリアスな面だけではなく楽しめる要素もあるので、日本でどのように受け止められるか気になるところです。」と語った。新年にちなんで美人書道家の木下真理子氏による書初めパフォーマンスが実施された。

『マイウェイ12.000キロの真実』 『マイウェイ12.000キロの真実』

映画を観てそのイメージを文字で表し、書いた文字は『絆』の一文字。韓国では書き初めの習慣はないとのこと、この日初めて目にしたカン・ジェギュ監督は小柄な身体で力強く書く彼女の姿を熱心にカメラに収めていた。また辰年にちなみ事前に用意された甲骨文字で描かれた“龍”に天に昇る龍の如き映画の大ヒットを願いチャン・ドンゴン、オダギリ・ジョー、カン・ジェギュ監督が目を入れ完成させイベントを終了した。

*映画『マイウェイ12,000キロの真実』は2012年1月14日(土)から日本全国で公開予定。

2012.01.06