「インタビュー」俳優イ・イギョン、多様性をもって駆け抜けることが目標

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イ・イギョンは「イニョプの道」で思い切りアドリブも見せた。彼の話だと、台本をもらったらその状況に合ったアドリブを準備するのだという。「イニョプの道」のイ・イギョンの最後のシーンもアドリブで完成したそうだ。劇中、一家が没落して1年後、春画作家に成長し、大金を設けてタンジを訪ねていくシーンで、春画作家らしく耳には筆をはさんで、懐じゅうから小判を出し、結い上げた髪からも小判を出した。そのシーンはほとんど彼が作ったと言っても過言ではないくらいだ。小道具まで考えたというのだ。

「台本に筆もなくて、小判を出すという説明もなかったんですが、僕はユンソらしく小判を出したらいいと思いました。急に1年後の状況になり、状況説明が不足しているのでそれを埋めたいという思いで小道具チームにお願いして筆と小判を準備してもらいました。僕は演じる時にアドリブをたくさんやる方です。パク・チョルミン先輩がアドリブが上手なんですが、準備してきたものがたくさんあるんです。現場で即興でする場合もあるんですが、基本的には準備しなければなりません。台本を見た時に思い浮かばなくて、現場に早く行って少し経つと、思いつくこともあるんです。」

イ・イギョンが演じながらアドリブをする理由は、彼なりのはっきりした演技哲学があるからだ。演技をするような演技ではなく、日常生活をするように演じようとするのが演技に対する確固たる考えなのだ。時代劇でも現代劇でも話すように自然に演じようとする。そんな演技が、視聴者をストーリーの中に入り込ませる大きな役割になっていることは事実だ。

「僕はセリフを言うよりは、話すような感じで演じるのが好きです。文語体より口語体で話したくてディテールを生かそうとしています。だからこれからはもう少し生活の中で感情を見せ、感動できる作品をやってみたいです。今まではチンピラ、秘書、殺人犯のような暗いキャラクターが多かったのですが、今後は『ミセン』や『応答せよ』のような生活感のあるものをやってみたいですね。」

そういった点において「イニョプの道」は、イ・イギョンにとって意味のある作品となった。とぼけた軽いキャラクターで重みをなくした演技も可能であることを、大衆に知らしめたのだ。

「視聴者の皆さんには、以前とは違う姿をお見せできました。僕の多様性を見てもらえて、今後さらに多様な役をやっていくのに良いきっかけになったと思います」

デビューから休むことなく駆け抜けてきたイ・イギョン。しかしただむやみにフィルモグラフィーを増やしてきたのではなく、作品ごとに自身の才能を大衆に確認させ、可能性を見せてきた。またしっかりした演技力を持つ俳優を発見したようだ。

「休まなくても平気です。もっと休まずに走りたいし、もっと多様な姿をお見せしたいです。多様性をもって駆け抜けることが、ことしの目標です。」

WOW!korea提供

2016.09.03